名脇役から堂々の主役へ日本独自のスタイルで発展!=連載:深掘りすれば見えてくる!「ギョーザ」コロナ禍に打ち克つ食!

2020/05/29 11:30
ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局

注目するのは揚げギョーザと家庭での手づくりギョーザ

 さまざまなギョーザを味わい尽くしてきた塚田氏が、今最も注目するギョーザは2つある。1つはギョーザバルなどでよく見かける揚げギョーザだ。ご当地ギョーザの中では三重県の「津ぎょうざ」が揚げギョーザ推しのギョーザとして知られている。

「一般に、揚げギョーザは肉比率が高く、皮も厚めなので、食べ応えがあります。からあげと同じく、フレーバーのアレンジもできるうえ、出来上がったものにタレをかけてあんかけもできるなど、食べ方のバリエーションがあります。アレンジのし甲斐があり、ポテンシャルが高い。揚げギョーザがもっと増えるとギョーザ市場はさらに面白くなると思いますね」(塚田氏)

揚げギョーザ
千葉県野田市に本店を置くギョーザ専門チェーン店。俵型のギョーザを油で揚げ焼きにする独特な製法を採用

 焼きギョーザが多いなか、“揚げる”というのはオリジナリティを追求するうえで、カギとなる調理法だ。ギョーザ専門チェーン店の「ホワイト餃子」も“揚げ焼き”という独特な製法を採用し、根強いファンを獲得している。塚田氏が注目するもう1つのギョーザは、家庭での手づくりギョーザだ。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、外食がしづらい状況の今、子供の食育の意味も込めて、もう一度手づくりギョーザを見直してみてはど うかと提案する。

 「わが家でもそうですが、子供は自分でつくると、たとえ苦手な野菜が入っていたとしても、喜んで食べますね。遊び感覚で包んでつくれるうえ、ホットプレートを使って目の前で焼けば、賑やかで楽しいですから」(塚田氏)

 そもそもギョーザは漢字で「餃子」だが、「餃」は「食べて交わる」と書く。つまり、人の交流を象徴する料理なのだとか。とはいえ、手づくりのハードルはなかなか高い。

 「群馬の『ハッスル生餃子』では、餡と皮を別々にして、食べるときにご家庭で包んでもらうという売り方をしています。共働き世帯が増えている今、餡の仕込みは時間がかかり大変だと感じる人も多い。そこを『ハッスル 餃子』が肩代わりし、包んだり焼いたりは、家族みんなが参加して行う。これなら簡単で楽しいし、手づくりのハードルは一気に下がります。こういう打ち出し方も面白いと思いますね」(塚田氏)

ハッスル生餃子
1968年創業、群馬県の老舗ギョーザメーカーのフクヤ料食がつくる「ハッスル生餃子」。皮と餡を別々に販売

 身近な材料で簡単につくることができ、栄養バランスもよく、コストパフォーマンスに優れたギョーザ。知恵と工夫とアイデアで、日本の食文化をさらに大きく変える可能性を 秘めている。コロナ禍の影響で巣ごもりの 日々が続くが、こんなときだからこそ、専門店の味を取り寄せたり、手づくりギョーザを極めてみたり、ギョーザ三昧を楽しんでみてはどうだろうか。

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