進化続けるスーパーマーケットのピザ プロの職人が有力4社の商品を忖度なしでレビュー!

2025/04/23 05:35
関川 耕平 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)
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ヤオコー

「生ハムとモッツアレラチーズのマルゲリータ」(28㎝、598円)

 本商品は、裏面を見ると比較的火は入っていたが、見た目が全体的に白っぽく、柔らかいため、こちらも生地の焼きが足りない印象だ。

 断面は平坦で伸ばしがしっかりできているものの、打ち粉とオイルの量が多く、とくにオイルが底側に残っていたのが気になった。しかし、加熱すると香りが立ち、底側がよりオイリーになるものの食感はかなりよくなった。

 一方、具材については、一つ大きな改善点が見受けられた。それは、商品名に記載されている「生ハム」だ。実物で確認できるのは薄くスライスしたものではなく、ブロック状のもので、ベーコンのように見える。生ハムが持つ塩味などの主張が乏しいため、入れている意味をあまり感じられない。現状入れている生ハムを除いて手頃な価格にするか、より塩味のあるハムを入れたほうがよいだろう。

サミット

「ピッツァ マルゲリータ」(32㎝、758円)

 サミットのピザは生地の伸ばしがしっかりできている。しかし、ライフ、ヤオコーと同様、全体的に色が白く、やはり焼きが足りていない印象だ。

 また、生のバジルに加え、ニンニクが入ったバジルソースもかけている点、チーズとソースが混ざってしまっている点は改善の余地がある。このままだと、見た目が美しくなく、素材の味が不明瞭になってしまう。

 加熱後は気泡が出てカリッとした食感になり、オイルの量はちょうど良いが、トマトの香りは想定より立たず、ニンニクの香りで消されている。このような場合は最後にフレッシュな素材を載せるなど、具材を載せる順番やタイミングを工夫することで、商品の完成度を上げることができそうだ。

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記事執筆者

関川 耕平 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

1995年生まれ。同志社大学文学部英文学科卒業。

24年に株式会社ダイヤモンド・リテイルメディアに入社し『ダイヤモンド・チェーンストア』の担当編集者となる。

趣味はクライミングとコーヒーを淹れること。特技と悩みは浪費と早食い。

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