今年2月に発売した、パスタとパスタソースの組み合わせを楽しむ「マ・マーPalette(パレット)」がパスタ部門で1位に輝いた。調理は簡単に済ませたいが、おいしく楽しく食事を摂りたい人からの支持が高くなっている。来春に向けてプロモーションを強化し、市場にしっかり定着させていく考えだ。
簡便、少容量化ニーズに対応、1食分の丸型パスタを採用
単身世帯や共働き世帯の増加により、調理の簡便性や少容量化に対するニーズが高まっている。また、おいしさだけでなく、楽しさやおしゃれなイメージを追求するユーザーも増えていることを受け、日清フーズでは今年2月に「マ・マーPalette」を新発売した。
同商品は、もちもち食感のフェットチーネタイプのパスタ4種類と、パスタソース4種類を、好みで組み合わせて楽しめる新シリーズ。パスタは小さな鍋でも茹でられる丸型のコンパクトな設計で、深さ3cm程度の少ないお湯でも調理できるため、お湯を沸かす時間も短縮できる。パスタはプレーン、ほうれん草粉末入り、トマト粉末入り、小麦全粒粉入りの4種類で、見た目の楽しさも演出した。とくに緑色が鮮やかなほうれん草粉末入りが人気だ。
「パスタは素材なので、あまり目新しい商品は出ていません。パスタの選択基準は太さや茹で時間が主なものでしたが、麺の形を変えたり、麺に色を付けることで、選ぶ楽しさを提供していきます」(加工食品事業部第二部 営業グループ主査 渡辺嘉久氏)調理は手間なく簡単に済ませたいが、味気なくならないように、楽しくおいしく食事がしたいという30~40代の女性から支持を集めている。
一方、パスタソースは、あたため不要の茹でたパスタにあえるだけ。フェットチーネによく合うクリーミーな〈海老のトマトクリーム〉や〈帆立のレモンクリーム〉などのパスタソースをラインアップした。同シリーズのパスタとの組合わせを考え、ソースも1食分にすることで気軽にトライアルしやすい設計にしている。
4月には女優の木村文乃さんを起用したテレビCMを投下。また、動画サービスのYouTubeなどのデジタルメディアでも配信し、商品の認知拡大を図ってきた。流通からも新しいコンセプトが評価され、店頭導入が進んでいる。
2品を追加して25通りの組み合わせが楽しめる
春に発売した同シリーズが好調なのを受け、この秋は新たに2品を追加。ライ麦の香ばしい香りが楽しめるライ麦粉入りフェットチーネパスタと、パルメザンチーズのコクに明太子の旨味と辛味の効いた〈パルメザンチーズの明太子クリーム〉をラインアップした。これでパスタ5種類、ソース5種類で、25通りの組み合わせが楽しめる。カラフルなパッケージも好評で、店頭での視認性が高くなっている。
パスタとソースを一緒に置いてもらうことで商品コンセプトが伝わりやすく、同時購入が促進されることから、一緒に展開することを提案している。
「パスタの新製品として順調に拡大していますが、知らない人がまだまだ多いので、来春に向けてプロモーションを強化し、認知拡大を図っていきます」(渡辺氏)同社では「マ・マーPalette」を新感覚パスタとして提案し、市場にしっかり定着させていく考えだ。