2022年秋・冬 売上伸長率ランキング 物価高による節約志向や健康に配慮したアイテムが上位
新型コロナが落ち着き外出機会は増えたものの、相次ぐ値上げの影響もあり買い控えなど節約志向の動きが顕著だ。今回は2022年10月から23年3月までの金額増減率の高かった商品を各カテゴリーからピックアップ。好調の要因と消費のトレンドを探る。
手軽においしく健康に、機能系は引き続き好調に推移
KSP-POSの中から金額構成比1%以上の商品を対象(CGC商品および対象期間の前年10月までに出現のない商品は除外)とし、2022年10月から23年3月までの金額増減率を調査したところ、各カテゴリーのトップ商品は【図表】のような結果となった。
機能系および健康訴求はコロナ禍以降伸長した注目キーワードのひとつだろう。糖質オフをはじめ、塩分控えめ、プラントベースフード、高たんぱくなど、健康感や機能的価値を打ち出す商品は、相次ぐ値上げにより消費が伸び悩む状況下、比較的好調に推移している。
キリンビールの「淡麗プラチナダブル」は、淡麗らしい爽快なキレと飲みごたえがありながら、「プリン体0 ※1「糖質0※2」を実現した機能系発泡酒。同品はビール飲用量が多いヘビーユーザーからの支持が高く、20年秋に行ったリニューアルにより味覚満足度が向上したことで、リピート購入するユーザーが増えている。今年10月の酒税改正では、発泡酒と新ジャンルの酒税一本化で価格差縮小が見込まれることから、新ジャンルから発泡酒である同品への流入も期待される。
理研ビタミンの「さっぱりおいしい海藻サラダ(ノンオイル青じそ付き)」は、水で戻すだけで食物繊維、カルシウム、鉄分たっぷりの海藻サラダができあがる簡便商品。まるごとわかめ(わかめ・めかぶ・茎わかめ)を含む6種類の海藻と、白きくらげ、こんにゃく寒天を入れることで彩りよく仕上げた。また、海藻サラダによく合う「リケンのノンオイル青じそ」が付属しており、ドレッシング要らずですぐに楽しめる点もポイントだ。
内堀醸造の「臨醐山黒酢」は、1997年発売のロングセラー商品。同品は米酢と比べてアミノ酸が豊富に含まれており、まろやかな酸味とコク、豊かな香りは、水やハチミツなどと混ぜて飲用するのにも向いている。味わいや品質に価値を求める50~60代の女性から支持されており、現在では同社を代表する商品となっている。
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