新たなペイントニーズの掘り起こしをねらうコンセプト商品、機能性商品が続々登場

上明戸 聡
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今期も女性など新しい利用者層にアピールする商品が引き続き市場の注目を集めているが、そのほか、これまでになかった視点に立った新コンセプトのリノベーションや、インテリアシーンに向けた商品や、新たな機能性商品が登場している。多様化するユーザー層のニーズに対応するだけでなく、より斬新な提案力を持った商品の登場が、より多様なニーズの掘り起こしにつながることが期待される。

ペイントメインイメージ
Pixabay

インデックス

 

「リメーク」と「リペア」2つの切り口で塗料売場の活性化を提案=アトムサポート

コンセプト商品開発で新カテゴリー活性化

CORKI(コルキ)画像
コルク素材と塗料を併せて提案する「CORKI(コルキ)」

 アトムサポートは、内装材「CORKI(コルキ)」と塗料を融合したセルフリノベーションの提案を本格展開していく。

 「CORKI(コルキ)」は、特定非営利活動法人 RE機構が回収、洗浄したリサイクルコルク(使用済のワイン・シャンパン栓)を永柳工業㈱が加工し製品化、洗浄の過程では体に障害を持った方々が携わっている。アトムサポートの「フリーコート(3分つや水性多用途)」や「水性アトム自然カラー(木部用ステイン)」で「CORKI」を塗装することで、コルクの風合いを生かしつつ屋内の壁面や家具、雑貨などの小物を簡単にセルフリノベーションできる。

 また、室内で犬や猫などのペットを飼っているご家庭では、あらかじめ壁面下部に「CORKI」を貼っておくことで壁紙などの汚損防止としても利用できる。さらに数枚を重ね貼りし、厚みを持たせると画びょうを刺すことも可能。同社は、ホームセンター(HC)やネット通販(EC)に「CORKI」+ペイントのレイアウトに動画などの販促を併せた提案を行い拡販していく。

「水性コンクリート床用フロアトップ」来春発売を計画

フロアトップ画像
好調の油性タイプに続いて来春発売予定の「水性コンクリート床用フロアトップ(仮称)」

 19年2月に発売した油性床用塗料フロアトップの好調を受け、同用途の水性タイプ「水性コンクリート床用 フロアトップ」を来春をめどに発売する計画だ。

 同商品は、親会社であるアトミクスのブランド「フロアトップ」を冠した商品で、工場や倉庫床面の防塵や防汚を目的として使われる。業務用の分野で使用される高品質な塗料と認知度が高いブランド名をパッケージに記載することで、従来からのユーザーにも安心して使用していただける仕様とした。

 また、家庭用品品質表示法に基づく製品表示としたことで塗装を本業としていないセミプロや工場ユーザー、一般の消費者でもわかりやすく、扱いやすい表示となっており、クレームにつながりにくく、店頭での接客がしやすい仕様となっている。近年、さまざまな問題で専門店が減少、受け皿としてHCやEC店での業務用塗料の購入が増えており、その需要に対応した商品。

 また、床用塗料だけでなく同社の強みである防水やライン用塗料についても、動画や塗装手順などの販促媒体を順次制作していき、店頭やWEBを介しての情報発信を行っていく。

次ページは
塗料の性質に適した「推奨ハケ」=アサヒペン

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