日清シスコ「ごろっとグラノーラ チョコナッツ」
本格的なチョコの味わいとナッツのおいしさ&健康感がヒットの要因
シリアルカテゴリーで、具や味わいを切り口にしたバリエーション展開が広がる中、とくに好調なのがチョコレートフレーバー。各社が注力する中、18年秋冬の新製品でトップに輝いたのが「ごろっとグラノーラ チョコナッツ」だ。シリアル本来の健康価値に、カカオとナッツのおいしさが加わり、幅広い世代から支持されている。
配合のノウハウをフル活用して生地までしっかりチョコレート
最近のシリアルユーザーの商品選択の大きな基準は、果実などの「具あり・なし」であることから、日清シスコでは18年秋から従来のハードによるカテゴリー提案ではなく、新しく「具入りシリアル」カテゴリーを提唱。具のおいしさやボリューム感にこだわってきた日清シスコは「具ood(グッド)!シリアル」戦略として各種商品を展開。昨年10月には蛯原友里さんを起用したテレビCMで、新たな取り組みを訴求してきた。
また「具ood! シリアル」のメーンブランドである「ごろっとグラノーラ」は、具増量キャンペーンを行ったり、秋には季節の味わいで人気のいも・栗・なんきんをスイートポテト風味に仕上げた「ごろっとグラノーラ 紫いものスイートポテト」を発売するなどして、ブランドの活性化を図ってきた。
「具ood! シリアル」戦略を展開する中で発売した1品が、「ごろっとグラノーラ チョコナッツ」。同ブランド初のチョコレートフレーバーで、同社のチョコレート菓子製造技術とシリアルの配合のノウハウをフル活用した期待のフレーバーだ。シリアル生地には同社オリジナル配合の「Wブレンドカカオチョコレート」を使用することで、“生地までしっかりチョコ”の本格的な味わいに仕上げた。具は丸ごとアーモンドをはじめ、カシューナッツ、くるみの3種類のナッツをたっぷり加えている。
「開発当時、乳酸菌入りチョコレートや高カカオチョコレートなど健康機能を訴求したチョコレートが伸長するなど、ギルトフリー意識が高まっていたこともあり、おいしさと健康はシリアルで提案できると考え、チョコナッツを開発。ごろっとした具に加え、チョコレートのおいしさにもとことんこだわった商品です」(マーケティング部第一グループ マネージャー・篠原鎮麻氏)
消費者からの味の評価も高く、発売以来、順調な拡大を続け、現在はシリーズの主力フレーバーになっている。
朝食に加えておやつとしての食シーン拡大に成功
「チョコナッツ」発売後、WEBでの消費者調査を行ったところ、狙いどおりこの商品は朝食に加え、他のシリアルよりもおやつとして食べられていた。シリアルとチョコレート、ナッツというおいしさと健康感をあわせ持った組み合わせにより、新たな食シーンの開拓に成功した。
また、単なるチョコ風味のシリアルが多い中、チョコレート好きの人が納得できる本格的な味わいを実現したことも「ごろっとグラノーラ チョコナッツ」が選ばれている理由だ。
「当社では、シリアルのパイの取り合いではなく、これまでなかった新しい価値を提案することで、シリアルの総需要そのものを拡大したいと考えています。間食シーンへの提案が、新しい需要喚起の切り口になると思っているので、これからの展開にも期待してほしい」と、篠原氏。
同社では今後も売場が活性化するような商品を展開していく考えだ。
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