米グーグルは5月14日、検索サイトにおけるショッピング機能を年内に刷新することを明らかにした。EC(インターネット通販)大手の米アマゾンが、ネット広告事業を拡大しており、グーグルはショッピング機能強化でこれに対抗する。
グーグルのサイトで検索窓にキーワードを入力し、検索結果が表示された段階で「ショッピング」タブをクリックすると、キーワードに関連する商品が画像付きで表示される。現在はその画像をクリックすると、商品を取り扱うサイトに自動的に遷移するが、刷新後は遷移することなくグーグルのサイト上で商品を購入できるようになる。
このショッピング機能を年後半には配送サービスの「グーグルエクスプレス」と連動させる。グーグルエクスプレスはコストコやターゲット、ベストバイなどパートナー企業の店舗から商品をピックアップして、最短即日で配送するサービス。この配送網を利用して、グーグルショッピングで購入した商品を届ける。
一方、検索連動型のグーグルショッピング広告を出稿している小売業やブランドは、消費者がグーグルショッピングで購入した商品を近隣の店舗で受け取るようにすることもできる。出稿企業にとっては、広告と販売を直接的に結びつけ、売り上げの拡大を期待できる。在庫情報を登録しておけば、商品を最短でいつ受け取れるかを表示することも可能になる。
グーグルの調べでは、買い物客の45%はネットで注文した商品を店舗で受け取っている。また、グーグルのサイトでクリックされる広告のうち、60%をショッピング広告が占めているとされる。
グーグルでは今後、過去の検索履歴から一人ひとりの好みに合わせた商品やブランドを検索結果の上位に表示することで、検索からショッピングへとつながる流れを強化する。これにより、ショッピング広告の出稿量やグーグルエクスプレスのパートナー企業を増やしていく狙いだ。