売上が前年から44億円増! 森永製菓「inゼリー」V字回復のカギは「女性」が握っていた?

堀尾大悟
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コロナ禍で売上が半減「女性」に活路を見出す 

 森永製菓の「in事業」(inゼリーを中心とした健康食品事業)の2021年度(4月~3月)の売上高は、前年から44億円増の280億円。営業利益は同23億円増の68億円と大幅に伸長した。

 前年度の2020年度は、inゼリーにとって試練の1年となった。

 それまでのinゼリーの主要ターゲットはアクティブな男性層で、出勤前の朝食代替などビジネスシーンや、スポーツシーンで飲用するニーズが中心だった。それがリモートワークの普及で通勤が減少し、ビジネスシーンでのニーズが減少。

 加えて外出自粛によるスポーツシーンでの需要低下も重なり、1回目の緊急事態宣言が発令された2020年度の45月は、対前年同期比で約50パーセントにまで売上が落ち込んだ。

 そのようなinゼリーの発売以来最大ともいえる危機的状況で、同社が活路を見出したのが「女性」だ。

 「コロナ禍以降は、inゼリーの購買層として女性の比率が徐々に高まっていた。さらにその購買行動を掘り下げてみると、購入先はドラッグストアが拡大しており、かつ代理購買(本人でなく家族などへの購入)が多いことがわかった」(水谷氏)

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