「海苔」が主役!? 京都寺町に登場した、風変わりなおにぎり専門店の正体

2022/09/09 05:55
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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海苔は「贈答用でしか味わえないような、最上級のおいしさ」

2階のイートインスペース

 壁際のカウンター席を確保、早速いただくことにする。

 最初に手を伸ばしたのは「焼きさば」である。お姉さんのアドバイスに従い、備え付けの電子レンジで20秒間、加熱する。それをショップが推奨する海苔に乗せ、優しく包む。

 この海苔は有明海産の焼き海苔だそうで、リーフレットには「やわらく、うまみが強い」とある。また、店で提供される海苔はいずれも「贈答用でしか味わえないような、最上級のおいしさ」とも書かれていた。これは期待できるぞ。

 そして一口頬張る。うん、おいしい。

 具材の焼きさばはもちろんだが、一粒一粒がしっかり立っている絶妙の炊き加減、硬さのご飯が気に入った。米は京都府丹波産コシヒカリ100%、塩は「淡路島産の藻塩」と、どれもこだわりがあるようだ。

有明海産の焼き海苔で包んだところ

 私の知人に変わった経歴のカメラマンがいる。東京の中央市場が築地にあった時、海苔問屋の従業員として働いていた。その彼がある時、「海苔のおいしさは、産地、一番に摘んだものかどうか、加工法などによって異なり、よい状態のものは香り、色艶、何より食感が違うのだ」と、力説していたのを、おにぎりを食べながら思い出した。

 「焼きさば」を完食した後、続けて「男梅むすび」、最後は「たこ飯」で〆た。それぞれ風味、味が違う有明海産の味付け海苔、瀬戸内海産の焼き海苔で包んで。ちなみに「男梅むすび」は、ノーベル製菓の人気ブランド「男梅」とコラボした限定商品である。大阪の企業同士、いろいろ作戦を練っているようだ。

続いて「男梅むすび」をいただく。ノーベル製菓の人気ブランド「男梅」とコラボした限定商品
最後は「たこ飯」。ラップに包まれた状態で持った状態。大きさはどれもやや小ぶりである
「具だくさん味噌汁」。名前通り、海藻類がたくさん入っており、おいしかった。ただ京都人の舌には、やや味が濃いと感じた


 どれも美味だった。これほど海苔に集中しておにぎりを食べたのは初めての体験である。海苔なんてどれも同じだと思っていたが、それぞれ個性があり、本物は別格だとわかった。

 みなさんも機会があれば、京都のおにぎり専門店で主役の「海苔」を味わってみてはどうだろうか。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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