牛乳・乳飲料市場、健康意識の高まりで、たんぱく質を強化した乳飲料が好調

ライター:山田陽美
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牛乳とその他乳飲料の金額PIおよび金額PI対前年推移

家庭内飲用が増えたチルドコーヒーは需要が回復傾向

 その他乳飲料の期間通算の金額PIは、3000円で対前年同期比1.3%増。月別金額PIでは前年割れの月もあるが、全体的に堅調に推移している。白物乳飲料は、カルシウムや鉄、葉酸、たんぱく質などを強化した機能性の乳飲料が好調。外出自粛生活により、運動不足や体重増加などの理由から健康に気づかう人から支持されている。とくにたんぱく質を強化した商品が人気。たんぱく質の摂取意向は上昇傾向にあり、これまでの筋肉強化に加え、健康維持や美容などを目的にたんぱく質を摂取する人が増えている。森永乳業の「森永のおいしい高たんぱく脂肪0」や「PREMiL Blue」、「inPROTEIN」など、たんぱく質を強化した商品が好調だ。

 色物乳飲料は、大きなウエイトを占めるチルドコーヒーの外での飲用が減ったことで20年は厳しい結果となったが、家庭での飲用が増えたことで需要は回復傾向にある。在宅時間が増えて、気持ちを切り替えるためにコーヒーを活用しているようだ。市場をリードする森永乳業の「マウントレーニア」では、水族館や動物園とコラボレーションした癒やしパッケージを展開した。この春は、糖質に対する意識の高まりを受け、甘さや糖類が気になる人に向けてミルクリッチな「マウントレーニア カフェラッテ ノンスイート」を発売した。新定番のカフェラッテとして育成している。

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