米菓市場、コロナ禍の家飲み需要定着でおつまみ向け商品が続々

ライター:山田陽美
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コロナ禍での巣ごもり需要を追い風に堅調に推移している米菓市場。ロングセラー商品や大袋商品が好調なことに加え、米菓のスナック化が進んでいることから、これまで課題とされていた若年層の取り込みにも成功している。米菓の最新の動向を探った。

21年上半期は前年の反動で、前年割れの月が続く

 全日本菓子協会によると、2020年の米菓の生産数量は21万9437トンで対前年比1.1%減、生産金額は2796億円で同2.1%減、小売金額は3729億円で同2.1%減。ここ数年、堅調に推移していた米菓だが、20年は生産数量、生産金額、小売金額ともに微減となった。

 KSP-POSの米菓の期間通算(20年12月~21年11月)の金額PIは、1万2687円で対前年同期比1.4%増。コロナ禍の巣ごもり需要で20年は大きく伸長したが、その反動で21年3月~5月まで前年割れとなった。8月にコロナ感染者が急増したことで、自宅で過ごす時間が増え、8月は同8.2%増と再び拡大したが、10月は気温の高い日が続き、秋の行楽で外出する人が増えたことで米菓の需要は落ち込み、10月は同3.1%減、11月は同2.3%減となった。

せんべい
コロナ禍での巣ごもり需要を追い風に堅調に推移している米菓市場 i-stock/Promo_Link

 米菓のなかでも好調なのが揚げせんべい。小腹満たしのおやつとしてはもちろん、おつまみとしても最適だ。揚げせんべい市場をリードするのがロングセラーブランドの天乃屋の「歌舞伎揚」。同商品のプレミアムタイプの「瑞夢(ずいむ)」が好評で、店頭配荷が進んだ。生しょうゆを使用した黄金色の〈しょうゆ味〉と、甘えびの旨味が詰まった〈えび味〉の2種類を展開しており、味に対する評価が高く、リピート購入につながっている。今年の春には、食感、味、形状インパクト、ネーミングを追求した「雷火(らいか)」を新発売。“くるり”と巻き上がったユニークな形状とインパクトのあるパッケージが特徴だ。

各メーカーの米菓

 また、三幸製菓の「三幸の揚せん」も好調。同社独自のノンフライ製法で仕上げた商品で、揚せん特有のサクサク食感と香ばしさが特徴。食べやすくこぼれにくいスティック型となっている。

 コロナ禍において家飲みが定着したことで、おつまみとしての需要も高まっている。亀田製菓の「亀田の柿の種」や「つまみ種」などのほか、岩塚製菓の歯応えのある食感が人気の「黒豆せんべい」などが牽引した。三幸製菓ではチーズスナックや揚せん、あられなど8種類をミックスした「わが家のテッパン」をこの春に新発売。また、男性ユーザーをターゲットにした濃いにんにく味の「ガチダネ」を展開する。オミクロン株による感染が広がり、先行きが不透明な中、家飲み需要は継続すると見られ、引き続き米菓のおつまみ提案は欠かせない。

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