“冷やしたビール”を売る必要性はあるのか  2020年代のショーケース刷新問題から考える

2022/02/01 05:55
    宮川耕平(日本食糧新聞社)
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    冷やさねばならない商品は増加の一途

     チェーン各社の冷食売場は拡大傾向にあります。ヤオコーが21年10月に開設した旗艦店・和光丸山台店(埼玉県和光市)の話題の一つは、従来の2.5倍に拡大した冷食売場でした。各社の新店、改装店をみても冷食売場は必ずといっていいほど強化ポイントに挙げられます。

    ニーズの高まりで拡大が進む冷食売場

     加えて、生鮮部門でも冷食の必要性が高まっています。かつてはチルドで販売していた商品も、冷凍の方がストックに便利と評価されるようになりました。干物やひき肉・バラ肉、ミールキットのような商品です。
     冷食売場が広がる以上、いかに省エネ運営するかが重要です。かつては扉のないオープンケースが一般的でしたが、2010年代には扉付きケースに様変わりしました。生鮮売場は今もオープンケースが中心ですが、冷食カテゴリーに限ればリーチインケースも多く見られます。
     生鮮売場の平型ケースに扉を付けるとなると、顧客の買いやすさからも店の作業性からも問題はあります。ただ、世の中がカーボンニュートラルに向けて多少の面倒も受け入れるというのであれば、技術とデザインで克服すべき課題になるかもしれません。

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