従来のやり方から大転換、ファミマルが好調!ファミリーマートのPBはこう変わった

Pocket

食品MD大

ファミリーマート(東京都/細見研介社長)は21年10月、新たなプライベートブランド(PB)「ファミマル」をリリースした。これまで複数展開してきたPBを、「ファミマル」のコンセプトのもとに統合した格好だが、なぜ今、PB刷新という大事業に踏み切ったのだろうか。開発担当者にその背景や今後の展望などについて話を聞いた。

「ファミマのPB」として認知されるブランドへ

 まずは、ファミリーマートのPBの歴史を紐解いてみよう。12年10月、加工食品、菓子、飲料、日用品を展開する「ファミリーマートコレクション」を創設。17年9月には中食市場の拡大に合わせ、総菜、日配品、冷凍食品を展開する「お母さん食堂」を立ち上げ、この2つのPBを長らく主軸としてきた。しかし近年、さまざまな調査結果から、「ファミリーマートコレクション」はPBとしての認知度が低く、一方で名称は広く認知されている「お母さん食堂」は“ファミリーマートのPB”という認知はさほど高くない、という課題が浮き彫りになってきていた。

ファミマの新パーケージ「ファミマル」
新パッケージは「ファミマル」の「マル」を意識したデザイン。真上から撮影した商品写真を使用し、統一感がある

 両ブランドは「おいしさ」や「安心・安全」をコンセプトとするなど共通点も多い。そこで、ものづくりへの考え方やブランドコンセプトを統合し、“ファミリーマートのPB”としての訴求力を高めるべく、新PB「ファミマル」へと刷新したのが21年10月のことだ。もともとの「ファミリーマートコレクション」「お母さん食堂」の商品に加え、弁当、おむすび、サンドイッチ、麺類などの中食商品も組み入れ、「ファミマル」での取扱品目数はファミリーマート史上過去最多の約810品目となった。

 ファミリーマートにおけるPB商品の開発体制は、

続きを読むには…

この記事はDCSオンライン+会員限定です。
会員登録後、DCSオンライン+を契約いただくと読むことができます。

DCSオンライン+会員の方はログインしてから閲覧ください。

1 2

記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

ダイヤモンド・チェーンストア編集部紹介サイトへ

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態