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園芸用品のハイポネックスジャパン、2022年春商戦に向けて商品を強化!

園芸用肥料・用品の輸入・販売などを行うハイポネックスジャパンは、2022 年春商戦に向け、「虫を予防するマグァンプD」を新発売する。この製品は知識や経験が少なくても植物を手軽に育てられるのが特長。また、さまざまな環境ストレスからバラを守る「バラのストレスブロック」も発売。コロナ禍でガーデニングを始める人が増えるなか、ユニークなラインアップで市場を深耕する考えだ。

コロナ禍での積極的な情報発信が奏功

 昨年の春以降、コロナ禍が続くなか、趣味で園芸を新たに始める人が増えた。滞在することが増えた家庭での時間を有意義にしたいというニーズに応える分野として幅広い層から注目を集めた。

取締役家庭園芸部長 桑田真也氏

 ハイポネックスジャパンの取締役家庭園芸部長の桑田真也氏は、「ホームセンター(HC)などに来店された方が、店内に入る前、園芸コーナーを通り、ガーデニングを想起されたことも、関心を持ってもらえた要因かもしれません」と分析する。

 とくに2020年度は肥料や用土など、同社の製品も例年以上に動いたという。さらにYouTubeで製品の使い方や特長を紹介するコンテンツを充実させてきたことも追い風となり、顕著に伸びた製品もある。同社の活力液「リキダス」や肥料「微粉ハイポネックス」などは、同社のYouTube公式チャンネル、さらに園芸愛好者が発信する動画によって、あらためて脚光が当たった格好だ。

 このように園芸市場が、コロナ禍を通じて新たな顧客層を取り込むなか、ハイポネックスジャパンでは来春の商戦に向けて2つの新製品を発売し、さらなるファン獲得をめざす。

5年前から開発を開始肥料+αの新製品

1つの製品で肥料やりとアブラムシなどの害虫予防、駆除が同時にできる「虫を予防するマグァンプD」
「虫を予防するマグァンプD」の製品紹介動画

 来年2月、新たに発売する製品の1つは「虫を予防するマグァンプD」である。1966年に発売されたロングセラーの肥料「マグァンプK」に殺虫成分「ジノテフラン」を配合、ひとつの製品で肥料やりとアブラムシなどの害虫予防、駆除が同時にできるのが特長。キャッチコピーには「育てるだけの、肥料じゃない」を掲げる。

 園芸やガーデニングを始めたばかりの人にとって、困り事の上位に入るのは害虫対策である。手間暇かけて育てても、それらが原因となり途中でうまくいかなくなるケースは少なくなく、とくに初心者にとっては大きな関心事となっている。

開発部部長 猪俣正道氏

 同社の開発部で部長を務める猪俣正道氏は「せっかく新しい趣味としてチャレンジしたのに、上手に育てられず、園芸から離れてしまう人もいらっしゃいます。この製品を使えば、経験がない人でも比較的簡単に育てることができるメリットがあります」と胸を張る。

 使い方はとても簡単。植物の植え付け時は、植穴の土に混ぜ込み、生育中には植物の株元にまくだけだ。花き類や観葉植物、トマト・ミニトマト、ナス、ピーマン、キュウリ、イチゴといった人気の野菜に使うことができる。成分が根から吸収され、植物全体に行きわたるため、肥料効果、殺虫効果が約1カ月間持続する。

「虫を予防するマグァンプD」のキクでの効果試験

 パッケージは、グリーンをベースに野菜や花などのイラストを配した優しいデザインで、だれからも親しまれやすいイメージに工夫している。さらに「アブラムシなどを退治&丈夫に育つ!」「きれいに咲く! たくさん実る!」と記し、製品名とともに使いやすさや効果を訴求する。

 「虫を予防するマグァンプD」の開発をスタートしたのは約5年前。さらに去年からは、開発、技術、広告、営業などを担当するスタッフで組織するプロジェクトチームを結成、準備を進めてきた。入念な取り組みから、同社の新製品への意気込みが伝わってくる。

 HCをサポートする各種施策にも力を入れる。専用什器のほか、スイングPOP、各種ボードなどを用意。トップエンドなど、店内で新製品を効果的にアピールできる売場づくりも積極的に提案する方針だ。

 「大容量が多数販売されるなか、初心者の方でも試しやすいように200g入りとしました。1人でも多くの方に使っていただきたいと思います」(猪俣氏)。

「虫を予防するマグァンプD 」の売場展開例。スイングPOP、各種ボードのほか、専用什器などを用意して、積極的に売場づくりをサポートする

環境ストレスを軽減バラの生育を促す

 2つ目は、バイオスティミュラント資材の「ブリリアントガーデンバラのストレスブロック」。バラ栽培に特化したラインアップの「ブリリアントガーデン」シリーズとしての発売で、同シリーズはほかにも「バラの培養土」「バラの置肥」などがあり、今回の発売で9アイテム11SKUとなる。

「バラのストレスブロック」の発売で、「ブリリアントガーデン」シリーズは9アイテム、11SKUとなった
「バラのストレスブロック」の製品紹介動画

 バイオスティミュラントとは、植物が受ける各種のストレスへの耐性を向上させ、本来、備わっている抵抗力や免疫力などを高める新分野の資材。近年、地球温暖化や異常気象が問題となるなか、欧米をはじめ世界的な注目を集めている。

 同製品は、肥料成分とミネラルのほか、フルボ酸、アミノ酸、ベタイン、多糖類、ビタミンなどを含んでいる。高温や低温、乾燥や多湿、日照不足、塩害など過酷な環境からのストレスを軽減、バラの生育を促進する。

 「てんさい廃糖蜜や小麦糖蜜などを原料とした有機100%の資材です。自然派志向の方にも安心な製品で、1人でも多くの方に使っていただきたいです」(猪俣氏)。

「バラのストレスブロック」の花数・蕾数データ

 適量を水で薄め、株元へ与えることで効果を発揮する。葉の色つやがよくなるほか、花と葉の数が大幅に増える。土壌微生物を活性化し、環境を改良。とくに秋花に効果的だ。同社の研究開発センターでは、効果試験を実施。「バラのストレスブロック」の使用時、未使用時を比較すると、1年目の秋開花時、2年目の春開花時、秋開花時のいずれも、使用時のほうが花が美しく、多く咲いた。これにより「バラのストレスブロック」を使用すれば、病気も少なく、花数と生育に大きな差が出ることがわかった。

 コロナ禍で、新たに園芸を始める人が多いなか、同社では新発売する2アイテムでさらなる市場深耕をめざす。桑田部長は「多様なニーズに応えた製品を追加する一方で、HC様をサポートする各種施策や動画コンテンツも充実させ、皆さまにご期待いただけるメーカーをめざして努力していきます」と今後の抱負を語る。