9月度スーパー3団体統計発表レポート 愛媛・セブンスターが掲げる「全体接客」とは?
日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、全国スーパーマーケット協会(NSAJ)の3団体は10月21日、9月の販売統計調査に関する記者発表会を開催した。定例発表の報告内容に加え、ゲストスピーカーとして登壇した愛媛県松山市のローカル食品スーパー、セブンスター(玉置泰社長)の川原誠之人財総務部部長による「全体接客の実現」に関する話をまとめた。

厳しい残暑の影響色濃く
スーパーマーケット(SM)販売統計調査報告(2025年9月)によると、総売上高は全店ベースで対前年同月比3.8%増、既存店ベースでも同2.4%増となり、8月に続いて好調を維持した。厳しい残暑が続いたことから、飲料・アイス・麺類などの需要が堅調に推移。2023年3月度以降、31カ月連続で前年同月を上回った。
部門別では、青果が全店ベースで同2.3%増。猛暑によりオクラ、みょうが、しょうがなどの涼味野菜やサラダ関連が好調だった一方、トマト、枝豆、トウモロコシなどは高温による品質低下と相場高に見舞われた。果物類は前年より相場が下がり、シャインマスカットなどのブドウ類や梨を中心に好調に推移した。
鮮魚は同3.7%増。ウナギや海藻類、サラダ用商材の好調に加え、生サンマや生イカの水揚げが多く売上を押し上げた。一方で、シラス、カツオ、秋鮭などは不漁の影響を受けた。
畜産は同3.0%増。牛肉は相場高が続き振るわなかったが、豚肉・鶏肉など値ごろ感のある商品の需要が継続した。猛暑のなかでバーベキューや焼肉関連商品が好調に推移したことも寄与した。
AJSの中村伸一郎専務理事は「猛暑の影響で調理を控える傾向が続き、総菜や日配品が好調だった。アイス、飲料、麺類なども前月に続き堅調に推移した。米価については、備蓄需要が一巡したが価格は上昇傾向にある」と振り返った。
主要地域生協の9月度供給高 店舗・宅配ともに堅調
主要地域生協の9月度供給高速報によると、総供給高は対前年同月比2.2%増の2393億円となった。内訳は店舗供給高が同3.3%増の786億円、宅配供給高が同1.6%増の1560億円だった。
店舗供給高では、客数・客単価ともに前年を上回り、雑貨を除くすべての食品分類で前年超えとなった。宅配供給高では、利用人数こそ前年に届かなかったものの、コメの販売単価上昇により客単価が前年を上回った。









第59回 スーパーマーケット・トレードショー2025
