「ウィズコロナ」で迎えた2020年の秋。日用品流通の情報基盤を運営するプラネット(東京都)は、全国4000人の消費者の意識調査を実施し、コロナ禍での体重、体力、免疫力などの変化をどう感じているか、その原因についてアンケート調査を行った。この秋に食べたい秋の味覚をランキングも紹介しているので、ぜひチェックし、店頭での提案の参考にしていただきたい。
コロナ禍で4人に1人が体重増に!
プラネットが2020年9月に実施した「コロナ下のダイエット調査」と「食生活と秋の味覚に関する意識調査」から、コロナ禍が続く中で消費者の食生活や、心身の変化に関する意識が分かった。
まずは、設問「新型コロナウイルス流行前(2020年2月以前)に比べて、体重の増減はありましたか。(お答えは1つ)」の回答をまとめた図表①から見ていきたい。
結果を見ると、「変化がない」と回答した人が61.9%と最も多く、次いで「やや増えた」(23.3%)が多かった。「とても増えた」(3.1%)を含めた、「体重が増加した」という回答者の合計は全体の26.5%と全体の4分の1を超え、「やや減った」「かなり減った」の合計(11.6%)と比べても高い。
次に、コロナ禍によって心身の状態がどう変わっているかを聞いてみた。「新型コロナウイルス流行前(2020年2月以前)と比べて、体力や免疫力はどう変わったと感じていますか。(お答えはそれぞれ1つ)」との質問への回答が図表②(体力)、図表③(免疫力)だ。
体力については、「変化がない」(58.1%)との回答が最も多く、「以前よりかなり落ちた気がする」(13.4%)と「以前よりやや落ちた気がする」(24.8%)と、「体力が落ちた」という回答が全体の38.2%と占めた。
免疫力に関しても、「変化がない」(74.4)が最も多かったものの、「以前よりかなり落ちた気がする」(5.9%)、「以前よりやや落ちた気がする」(14.0%)と、合計20.0 %の人が「免疫力が落ちた」と感じているようだ。体力の低下は5人に2人、免疫力の低下は5人に1人の割合が感じているという実態が浮かび上がってくる。
ウィズコロナで食べたい秋の味覚は!
外出自粛が求められ、体重増加や体力・免疫力の低下を感じる消費者が増える中、ストレスの感じ方も変わってきているようだ。図表④は設問「新型コロナウイルス流行前(2020年2月以前)と比べて、ストレスの感じ方はどう変わりましたか」への回答をまとめたもの。
結果は、「やや感じるようになった」(31.4%)、「強く感じるようになった」(11.2%)と、コロナ前と比べて「ストレスを感じるようになった」との回答が全体の42.6%を占めた。「変化はない」(51.5%)と比べても、8.9ポイントの違いしかなく、コロナ禍によって、心身にストレスを感じやすくなっている消費者が増えているのは間違いなさそうだ。
さて、ストレス解消には美味しいものを食べることが有効だ。図表⑤では、「新型コロナウイルスの感染拡大で疲れた自分をいたわるのに、どんな秋の味覚を味わいたいですか。(お答えはいくつでも)」という質問への回答をまとめた。
回答をみると、梨(47.1%)、ぶどう・マスカット(40.9%)、サンマ(37.5%)、栗(33.6%)、新米(32.6%)、さつまいも(30.1%)と、秋の味覚の代表格とも言える食品が上位に並んでいる。ウィズコロナで迎えた今年の「食欲の秋」。食品スーパー関係者においては、ストレス解消、そしてコロナ禍でこれまで頑張ってきた人達への“癒やし”という観点から、売場提案をしてみてはいかがだろうか。
<調査概要>
株式会社プラネットが調査企画し、「アイリサーチ」(株式会社ネオマーケティングが運営)を通じて、全国4000人からインターネットでアンケート調査を実施。2020年9月24日~28日にかけて「コロナ流行下のダイエット調査」(図表①~④を紹介)、2020年9月14日~17日にかけて「食生活と秋の味覚調査」(図表⑤を紹介)を実施。過去の調査結果はこちら。