これから本格的な雪のシーズンを迎えます。毎年9月下旬頃に発表される寒候期予報で、その冬の天候がどうなりそうかまず確認し、雪対策関連商品をどの程度準備するか見極めます。ちなみに今年(2022年)は、9月20日発表の寒候期予報によると、冬の気温は平年並か低く、日本海側での雪は平年並か多い予想となっています。今年はしっかり対策をしたいところです。今回はそのためのウェザーMDのポイントをまとめます。
「初雪前線」をチェック!
まず、日本国内で初雪の範囲がどのように拡大していくか、初雪の平年日を日本地図に投影し、桜の開花前線のような形式で表現した初雪前線を図表①で確認ください。
10月中旬、北海道道北方面から南下を開始し、11月上旬には東北地方へ、下旬には北陸地方まで南下します。そして12月中には太平洋沿岸部の一部の地域を除き、初雪前線が到達します。主要都市での、平年と昨シーズンの初雪の日付を別表に示しましたので、そちらも参照ください。
雪の多い地域とあまり降らない地域の線引き
雪の多い地域とあまり降らない地域では、住民の雪対策準備へのスタンスや行動パターンが異なります。ところで、両地域はどのように線引きすればよいのでしょうか。目安としていただきたい1つの指標が、年間での最深積雪の平年値です。
毎シーズンこの程度の積雪があるのが通常ということです。このシーズン最深積雪の平年値が10cm以上の地域を雪の多い地域、10cm以下の地域を雪のあまり降らない地域と見なし、自分の店舗エリアがどちらに該当するか、見極めるとよいでしょう。
全国の気象台の中で平年最深積雪が最も多いのは青森の101cmです。「雪の多い地域」と「雪のあまり降らない地域」の境目の目安である積雪10cm未満のエリアは図表②のとおり、東北南部の太平洋側、関東南部、東海、近畿南部、四国、中国地方の瀬戸内側と九州です。
両地域での消費者行動の違い
雪の多い地域では、毎年雪に覆われる期間があることから、雪に対する備えも、ある時期になると毎年必ず行うのが一般的です。準備需要が高まるのが当地の初雪の時期のおおむね半月前、というわけで当地の初雪の平年日のおおむね1か月前から雪対策商品を集めた特設売場の展開を始めるのが目安と考えるのがよいでしょう。
改めて図表①で示した初雪の平年日を確認ください。初雪のタイミングにも需要の集中が見られますが、事前に準備している家庭の割合が多いこともあり、売上の跳ね上がり率は
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