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【東芝テック】世界初。バーコード不要のオブジェクト認識スキャナ 

 東芝テック(本社東京、鈴木護社長)はこのほど、画像解析によって商品そのものを認識できるオブジェクト認識スキャナを世界で初めて開発に成功し、2月1日からの「第46 回スーパーマーケット・トレードショー2012」の中で一般に初披露した。

 

 同社ではすでに、商品に貼りつけた「20円引き」や「半額」といったシールの文字を読みとり、書いてある通り自動で処理できる画像処理式スキャナを商品化しているが、今回の新機種は、商品そのものをスキャナにかざすだけで認識できる。パッケージに商品名が印刷されている加工食品はもちろん、野菜や果物などの自然物でも判別可能だ。

 

 予め、該当の商品をあらゆる角度から撮影してデータとして記憶させておき、スキャナを通過したときに模様と色の情報から物体を特定する仕組みで、「人間が目で見て判別可能なものなら、ほぼ100%識別できます」(同社)。実用化すれば、バーコードの張り付け作業が大幅に削減され、レジ業務はもちろん、スーパーマーケットの業務そのものが大きく変わる可能性もある。

 

「商品を持つ人間の手をシイタケと誤認してしまったこともあった」という開発過程を通して、現在はほぼ実用化に耐えられるまで完成度を高めた。懸念は、少なくとも数万点に及ぶ商品の画像をどうやって撮影してデータを構築するか。この課題をクリアし、平成13年度中には商品化にこぎつける予定だ。

人間が目で見て判別可能なものならば、商品を自動認識できる。