ブランド誕生から20年以上にわたり愛されている「国産鶏肉 桜姫®」。昨年まで、3年連続で積極的に実施した年間プロモーションの展開によって、その品質や特長が徐々に浸透。市場をリードするブランド鶏肉のひとつとして認知される存在となっている。
そして今年、さらに多くの消費者に愛されるブランドとなることをめざして、全国の販売店での拡販をバックアップする取り組みを始めている。
グループ企業の強みと「桜姫」のこだわりが魅力
「桜姫」は年々、その認知度と売上を伸ばしている。その理由のひとつとなるのが、「透明感のある桜色」「鶏独特の臭みが少ない」「一般の鶏肉に比べてビタミンEが3倍以上(日本食品標準成分表2015数値比較)」という3つの特長である。
もうひとつが、安定した供給にある。日本全国に5つの工場を持ち、約120カ所に販売・物流の拠点があるニッポンハムグループとしての強みを生かしている。国内フレッシュチキン部の田中部長は「以前から言われている物流の『2024年問題』や鳥インフルエンザ感染によって生産量が減少した場合等でも、影響を最小限に抑え、柔軟に対応させていただくことで、販売店様にご迷惑をおかけすることのない安定供給をめざしております。供給面でも安心してお取引いただけることが、信頼につながる要因になっていると考えています」と語る。
商品展開では、さらなる顧客獲得のために「桜姫®からあげ」など生活シーンに合わせた加工品との連携を強化しており、今年も新ジャンルへの取り組みが始まっている。
さらに、「桜姫」の市場拡大に大きな役割を果たしてきたのが、3年連続で実施された年間を通じてのプロモーション活動である。
「桜姫」ブランドが好調に伸びていることを受けて、ニッポンハムグループでは今年、商品およびプロモーションにおける新たな展開が行われる。
消費者ニーズを満たす「桜姫」の付加価値商品

ニッポンハムグループでは、好評を得ている「桜姫®からあげ」に続く加工食品をさらに拡大していく考えである。
今年の3月に発売される冷凍ミールキット「カラフルプレート」が、そのひとつである。「桜姫」と野菜、調味ソースがセットになっており、簡単調理でおいしい惣菜ができあがる。
市場調査から最新の消費者ニーズを分析し、結果を反映。単身や夫婦2人世帯が増えているため、1~2人前の少人数向けに対応した商品となっている。さらに「素材を揃えてイチから調理する時間が無い、いつもと違うものを作りたい、出来合いの総菜ばかりでは味気ないなどの悩みにお答えするメニューとして提案できるのがポイントだと思います」と国内フレッシュチキン課の玉木課長。
「カラフルプレート」は、アヒージョやラタトゥイユというこだわりのメニュー。それを「桜姫」と野菜、ソースで誰にでも簡単に調理できる。しかも、国産ブランド鶏肉と材料を買い揃えることを考えると、「カラフルプレート」はリーズナブルな価格設定になっていることから、多くの消費者に受け入れられる商品であると考えられる。

アヒージョ スペイン発祥とされる料理でオリーブオイルとにんにくで具材を調理した料理
ラタトゥイユ フランス南部プロヴァンス地方の郷土料理で夏野菜をトマトにんにくと炒めた料理
田中部長は「現代の消費者ニーズに応えるような簡便商品の展開は、今後、積極的に行っていきたい」と話す。このような加工品から「桜姫」を知ってもらうことで、その相乗効果として精肉の「桜姫」の拡販につなげていく戦略でもある。「販売店様でも、ぜひ精肉売場で『カラフルプレート』を品揃えいただき、売場アイテム数の充実やメニュー提案等、施策的にお取扱いいただければ」と語っている。
より消費者へ寄り添うブランドメッセージへ!
最新の消費者ニーズや暮らし方に合わせた商品提案を反映するように、「桜姫」のブランドメッセージも今年から新しくなった。以前の「名前があるのは、ワケがある。」から、新メッセージ「しあわせの食卓に咲く」へ。若い世代を中心に食に対する価値観は変化してきている。「機能的」な特長の訴求だけでなく、背景にあるメッセージへの共感や感動といった「情緒的」な側面が購入を決定する重要な要素になる。
「時代と共に消費への価値観も変わってきています。『桜姫』は常にブランド鶏肉の先頭を走っていきたいと考えていますので、食肉従来のマーケティングとは異なった手法で、今以上に消費者に寄り添い、共感を得られるようなメッセージを発信していきます」と玉木課長。それを反映するように、「桜姫」の受験応援CMを公開。Kiroroの名曲「未来へ」のカバーにのせて、子どもには見せない親の気遣いを描いた「ひめたる応援に。」篇を1月にオンエアした。
消費者の声を反映するファンコミュニティも開始
消費者の声を直接吸い上げ、商品開発などに活用することを目的に、「桜姫」ファンのためのオンラインコミュニティサイト「さくら城下町」を今年1月から運営。消費者の生の声や意見を直接知ることで、いままでにない共感を得るマーケティング活動やプロモーションの実施が可能となるだろう。
また、商品開発に役立つレシピ投稿も有益な情報である。加えて、従来の発想では思いつかない、わくわくするような意見やアイデアに出会える可能性も高く、今後の「桜姫」の展開に大きな影響を与える施策になるかもしれない。
このような変化を受け、今年の年間を通したプロモーションも大きく変化していくという。「しあわせの食卓に咲く」のブランドメッセージを反映した春の販売促進プロモーションを実施し、新しいメッセージによる販促物提供などによって店頭活性化と拡販をバックアップしていく。
消費者に寄り添った訴求や提案とともに、お得意先の皆様と協力し、お互いが成長していくための礎となる。そして常に消費者に寄り添い、食卓に笑顔を届ける。これがニッポンハムグループ「桜姫」の果たすべき役割である。
グランプリ
平台および多段のショーケースで大量陳列を実施いただいた売場や創意工夫にあふれた売場、テーマ性のある売場づくりを行っていただいた店舗様から合計8店舗様をグランプリとして表彰させていただきました。
イオン北海道イオン新さっぽろ店様(北海道)
評価ポイント
桜姫の短冊型POPを上段に設置し、下段には腰巻、そしてミニのぼりPOPやレールPOPを活用することで、美しい桜色の桜姫コーナーが誕生しました。さらに、さまざまな部位をラインナップし、それぞれに対応したレシピを紹介。また、調味ソースなどを陳列する関連販売を実施することで、簡便調理もアピール。提案型の展開で、さらなる顧客獲得につなげています。
コメント
グランプリ受賞は、大変光栄です。桜姫は、お客さまからの支持が高い銘柄鶏であり、ピンク色の販促物による演出効果で売場がとても華やかになり、視認性も高まりました。味わいを強力にアピールするレシピ提案も効果的で、顧客を増やすことができたと思います。今後も桜姫の販売に注力していきます。
おーばんさくらんぼ東根店様(山形県)
評価ポイント
企業として応援している大相撲の力士「琴櫻(ことざくら)関」。その関連で鶏肉を使用するちゃんこ鍋を訴求。さらに地酒の「出羽桜」を使った塩麹づけを紹介し、「さくら」関連の演出を実施した売場です。桜姫の特長を訴求するPOPを活用し、手軽に鍋を楽しめるように、鍋つゆの素もラインナップ。メニュー提案と関連販売を実施することで、購買意欲をアップさせています。
コメント
まさかのグランプリ受賞に驚いています。今回は、お客さまに注目してもらうために、桜姫とともに、力士の琴櫻関と地酒の出羽桜の「3つの桜」を絡めて演出しました。いずれもお客さまに人気であり、視認効果と興味喚起をアップすることを意識したものです。その独自性が認められて、受賞につながったと思います。
リオン・ドール会津アピオ店様(福島県)
評価ポイント
「発売20周年記念!桜姫フェア」と訴求する売場は、お鍋の季節であることから「今夜はあったか」とアピールし、購買意欲を高めています。桜姫ちゃんの着ぐるみで視認効果をアップした島陳列と、精肉売場での桜姫のコーナー化を実施。多箇所販売を行うことで、来店客の注目を高め、鍋の素などの関連販売を実施することで販促を推進しています。
コメント
グランプリという最高の賞をいただき、大変光栄に思います。桜姫は私が入社した年から取り扱いが始まったため、とくに思い入れが強い商品です。その味わいや品質のよさから、自信を持って販売できる商品になっています。今後も桜姫の価値を最大限にお客さまへ伝えられるように取り組んでいきます。
たいらや大田原店様(栃木県)
評価ポイント
精肉売場において、桜姫の視認率をアップするためにスペースを大きく確保。そこに、多くのアイテムをラインナップすることで、注目度の高いコーナーとなり、多くの来店客を引きつける売場になっています。さらにPOPや棚帯で商品特長を訴求することで、購買意欲も高めています。
コメント
グランプリ受賞は、本当にうれしく思っています。ありがとうございました。日頃から、桜姫コーナーをお客さまに意識していただけるように、商品提案のある売場づくりを行ってきたことで、認知度を高めてきました。売場全体の雰囲気づくりにも最適な商品です。今後も桜姫を積極的にアピールしていきます。
ビック・ライズ食品館あおば仙川店様(東京都)
評価ポイント
販促物を活用し、桜姫の美しいカラーであるピンク一色の売場にすることで、視認効果を高め、来店客の立ち寄り率をアップできる売場づくりが行われました。さらに、トップボードやのぼりを設置することで、離れたところからでも目立つことを意識。コンパクトな展開でも訴求力のある売場になっています。
コメント
当店のオープンから桜姫を取り扱っており、桜姫のアピールを続けたことで、多くのお客さまのご愛顧をいただける商品になりました。それがグランプリ受賞につながったと考えています。今後も桜姫を訴求していきます。
MEGAドン・キホーテ姫路広畑店様(兵庫県)
評価ポイント
ドン・キホーテならではのアピール力があるオリジナルPOPとともに、桜姫の美しいピンク色を生かした演出によって、来店客の目を奪う売場になっています。さらに、右側の投げ込み什器には、焼鳥や焼肉のたれを陳列することで、メニュー提案的な関連販売も実施。提案力と訴求力がある売場です。
コメント
常日頃からお客さまに楽しんでいただける売場づくりをめざしています。桜姫ちゃんとオリジナルの手書きPOPで、お客さまの目を引くような売場をつくりました。桜姫のきれいな色と相まって、訴求力がある売場であると自負しております。今後も、ドンキならの手法で、桜姫の拡販に努めてまいります。
フーズマーケットホック両三柳店様(鳥取県)
評価ポイント
冷蔵平台での商品陳列であるため、目立たせるためにのぼりやボードを掲げることで、離れたところからでも視認できるよう工夫しています。さらに、桜姫でつくった「つみれ」や、煮るだけで「鶏つみれ鍋」が楽しめる鍋セットを陳列。ディスプレイにもなり、簡便調理のニーズにも応える工夫がある売場です。
コメント
この度は、このような賞をいただき誠にありがとうございます。今回のコンテストでは、桜姫を使った「鶏つみれ」と、それを使用した「鶏つみれ鍋」を陳列し、鍋提案の売場づくりを実施しました。お客さまからもおいしいとの評価も得ている桜姫。今後もその良さが伝わる売場づくりをしていきたいと思います。
天満屋ストアハピータウン岡南店様(岡山県)
評価ポイント
いろいろなパターンの桜姫ちゃんイラストを駆使して作成したイラストPOPを採用した売場です。楽しさがあり、来店客を引きつける効果を発揮したことで、思わず立ち寄ってしまうケースが多く見られたという。近づくとメニュー提案POPや桜姫を使用した惣菜などがラインナップされており、提案とトライアルによって桜姫ファンを増やしていくという売場展開です。
コメント
お客さまに関心をもっていただくように、華やかな売場づくりを意識しました。売場で立ち止まるお客さまが多かったように思いますが、まさか受賞できるとは思いませんでした。まさに、驚きとうれしさでいっぱいです。商品のよさが少しでも伝わるように、今後も商品訴求を意識した売場をつくっていきます。
チャレンジ賞
新規のご応募、桜姫新規販売、新アイテム導入に取り組んでいただいた店舗様から合計4店舗様をチャレンジ賞として表彰させていただきました。
山梨さえきセルバ御坂店様(山梨県)
評価ポイント
桜姫をより多くの消費者に味わってもらえるように、ハンバーグやつみれ、山賊焼など簡便調理に活用できるオリジナル商品をつくって販売。視覚的なアプローチとともに、銘柄鶏としての桜姫のネーミング訴求とレシピ提案によって、さらに多くの桜姫ファン獲得を目的にした売場展開です。
コメント
この度はチャレンジ賞をいただき、大変光栄です。お客さまが飽きることなく買い続けてもらえるように、桜姫を使用したオリジナル商品にも力を入れました。最近は、桜姫を選んで購入されるお客さまが増えおり、今後もニーズに応えられる商品と売場づくりを継続していきます。
KOマートfine&FRESHFOOD藤枝高柳店様(静岡県)
評価ポイント
桜姫の正肉から副産物までオールラインナップを取り揃えて販売を実施。多彩な部位の数々と桜色に染まった売場は、お客さまの興味を喚起し、立ち寄り率をアップしています。さらに、今季より開始した桜姫のミートデリも売上アップに貢献しています。
コメント
前回に続いての受賞を光栄に思います。桜姫の多彩な商品ごとに、それぞれの棚帯部分にたんぱく質量(成分表示)を表記。今季から新たにミートデリも開始しました。今後も、桜姫の魅力や食べ方、栄養価などを伝えられる売場づくりに努めてまいります。
コノミヤ枚方店様(大阪府)
評価ポイント
今回は、より多くの来店客に購入してもらえるように、少量パックの商品化を実施しています。同時に、桜姫のコーナー化によって、視認効果をアップ。桜姫を買える店として認知してもらうことも目的にした売場展開になっています。
コメント
この度は、受賞できたことを誠に光栄に思います。売場展開にあたって、まずはお客さまに桜姫の商品の良さを知ってもらう、手に取ってもらう、さらに、買ってもらえるような売場づくりを行いました。桜姫の商品が買えるお店として認知されるよう努めていきます。
アスタラビスタ下庄店様(福岡県)
評価ポイント
精肉売場において、ワイドな幅でのコーナー化を実施。POPと桜カラーを活用したことで、目立つ売場になっています。さらに、多種多彩な部位のラインナップとともに、調味ソース類を陳列することで、メニュー提案型の展開を実施。桜姫のおいしさと簡単調理のアピールによって、販促効果を高めています。
コメント
チャレンジ賞の受賞は、大変光栄に感じております。今回の売場づくりと、今回の受賞でいままで以上に桜姫への想いがより一層増したと感じています。今回は、販売実績も大変満足しております。今後は、「当店の鶏肉といえば桜姫」を地域に浸透していけるよう取り組んでいきます。
審査風景・審査委員
日頃よりニッポンハム商品に格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。この度は、弊社の「国産鶏肉桜姫Ⓡディスプレイコンテスト」にご参加をいただき、誠にありがとうございます。厳正な審査の結果、各賞が決定いたしましたので、ここに発表いたします。今後とも、弊社商品に、より一層のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
日本ハム株式会社
取締役専務執行役員 食肉事業本部長 前田文男
執行役員食肉事業本部 食肉営業統括事業部長 細谷信博
執行役員食肉事業本部 国内食肉第二事業部 長井門豊武
食肉事業本部 国内食肉第二事業部
国内フレッシュチキン部部長 田中雄一郎
日本ハム株式会社
食肉事業本部 国内食肉第二事業部
国内フレッシュチキン部 国内フレッシュチキン課課長 玉木伸明
食肉事業本部 食肉マーケティング推進室室長代行 柏木剛
株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア
シニアコンサルタント 味方和也