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HIDランプやオートリフター(電動昇降装置)が天井に付いていたら、要注意!

パナソニック株式会社では、商業施設や体育館、工場、倉庫に設置されている高天井用のHIDランプおよび併用するオートリフターの撤去、さらにLED照明器具への提案を推進している。HIDランプやオートリフターはすでに生産が終了している。そのため、耐用年限を踏まえて、注意喚起と周知徹底を図っている。省エネ効果やメンテナンスの簡素化による低コスト化の実現などのメリットがあるLED照明器具への提案をバックアップする相談窓口も用意されている。

生産終了となっているHIDランプとオートリフター

 オートリフターは、ランプ交換や器具の清掃が困難な高天井用照明器具と併せて使用することにより、器具の保守点検を地上で行うことができる昇降装置だ。この装置がないと足場を設置するためのフロアでのスペースの確保や足場設置・撤去のための費用や作業時間が必要となる。また、高所での作業になるため、安全性も問題となる。

 これらの問題を解決し、利便性に優れ、高天井の照明装置として主流となっていたオートリフターであるが、2014年9月に生産終了となっている。理由は、長寿命のLED化が推進されたため、ランプ交換の頻度が大幅に軽減されたことにある。

 同様に、オートリフターの照明として採用されていた水銀灯は2020年6月に、HIDランプは2023年に受注生産が終了し、2024年3月に生産終了となった。

 このように、現在ではオートリフターを採用した高天井用照明器具は、商品として存在していないが、パナソニックが現状把握のための視察を行った。対象は、以前からHIDランプ+オートリフターの照明器具を使用しているショッピングセンターや体育館、工場、倉庫などの施設である。その結果は、従来のまま使用されているケースが多く、同社の予想を超えるものであった。

オートリフターのタイプは、大きく2種類

オートリフターの耐用限度と撤去

 オートリフターには耐用の限度があり、設置してから8年〜10年を経過し、昇降回数が増すと、外観に異常がなくても内部の劣化が進行している可能性がある。たとえば、接点部分の劣化や、ワイヤの乱巻き・折れ・よじれ、滑車の割れ、電気部品の劣化などにより、落下や感電、火災の恐れが生じることがある。そのため、耐用限度の15年以上経過しているオートリフターは、撤去が必要となっている。

 また、オートリフターは、すでに生産が終了している。さらに、オートリフター付きのHIDランプが現状設置されている場合、LED照明器具に交換する際には、既存のオートリフターを取り外し、新たにLED照明器具を取り付けることになる。

オートリフターへのLED照明の取り付けはNG!落下などの恐れあり

オートリフターへのLED照明器具の取り付けはNG

 オートリフターは、照明器具の使用期間(10年目安)中にランプ交換などが必要になるHIDランプの保守メンテナンス用途に設計されたもの。LED照明器具との組み合わせでの安全性は確認されていない。

 HIDランプと比較し、LED照明は本体重量が重くなっている。オートリフターに無理に取り付けた場合には、重量過多や重量バランスの乱れによる滑車の割れ、本体の落下、ワイヤの乱巻き・よじれなどを誘発する可能性が高い。また、照明装置のランプ回路、接点の不具合や電流の間違い、さらに、LEDは照射面への熱は少量であるが、背面に放熱していることから、想定以上の熱の影響による落下の恐れもある。

 このようなことから、オートリフターにLED照明を無理に設置した場合は、製造事業者は、その責任を負うことができない。LED照明へのリニューアルは、既存のオートリフターを撤去した上で、LEDへの器具ごとの交換が不可欠となっている。

オートリフターはHIDランプ専用の設計で、LED照明の取り付けはNG!

LED化に関する相談窓口を用意

 LED照明へのリニューアルのメリットは、第一に「省エネ・電気代削減」である。HIDランプに比べ約7割の節電が可能で、コストダウンを図れる。また、企業の環境負荷の低減につながる。次に、長寿命光源であるLEDは、メンテナンスの手間も大幅に軽減し、ランニングコストも抑えることができる。その他、色の再現性を高めることや調光機能で、さらなる省エネ化も実現できるなど、LED照明へのリニューアル効果は高い。

 パナソニックでは、既存のマルチハロゲン灯Lタイプの400形と比較して、約70%以上の節電を実現するLED高天井用照明器具「DNシリーズ」の〈高機能型〉や〈普及型〉、さらに従来のHIDランプと比べて大幅な省エネを実現できる埋込型のLED高天井用ダウンライト〈2000形〉や〈1500形〉など多彩な商品を取り揃えている。

 また、オートリフターには、さまざまなタイプがあり、とくに天井に埋め込まれているダウンライトタイプは、リフターの有無の判別が難しく、迷う場合がある。

 パナソニックでは設置されている照明器具の判別からリニューアルに最適なLED照明器具の選定のための窓口を用意し、施設の安全で快適な照明空間の提案および実現をバックアップしている。

お問い合わせ先

既存器具の判別が難しく迷う場合などお気軽にご相談ください!

オートリフターに関する相談窓口
TEL:0120-878-796

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