ポーランドの最強コンビニ「ジャプカ」が急成長を続ける理由
ジャプカ(Źabka Group)は、1万1000店以上を展開するポーランドのコンビニエンスストア(CVS)最大手だ。2024年10月にはワルシャワ証券取引所に上場し、国内外から注目を集めている。
24年度のエンドユーザーへの総販売高(国内CVSのチェーン全店売上高に相当)は対前期比19.8%増の272億7700万ズウォティ(約1兆365億円:1ズウォティ=38円で換算)で、20年度からの4年で2.3倍超に伸長した。既存店売上高が同8.3%増と好調に推移したことに加え、期中に1166店を出店して店舗網を拡大させたことが好業績の主な要因となっている。
複数のフォーマット展開カウンター商材が好調
ジャプカは、平均約65㎡の売場で約2400品目を品揃えする主力業態「ジャプカ(Źabka)」を中心に、さまざまなフォーマットで主要都市のみならず小規模町村を含めたポーランド全土に出店。国内で最寄りのジャプカ店舗から500m以内に居住している人口は1700万人を超えている。

ジャプカ以外の業態としては、米スタートアップ企業アイファイ(AiFi)との協業の下で開発したレジレス型無人店舗「ジャプカ・ナノ(Źabka Nano)」、インストア・フォーマットであるファストフードや飲料に特化した「ジャプカ・カフェ(Źabka Café)」などがある。
23年秋には、夜間のみレジレス型無人店舗に切り替えて営業するハイブリッド型の「ジャプカ・ノンストップ(Źabka NonStop)」や、ドライブスルー方式で軽食や飲料の品揃えを充実させた「ジャプカ・ドライブ(Źabka Drive)」といった新業態も立ち上げた。

既存店で販売好調なのが、「ストリートフード」と呼ばれるカウンター商材だ。22年からコンベクションオーブンの導入を進め、現在9000店以上で設置を完了。今後、全店導入をめざしている。
また、差別化戦略の柱として
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