[深セン 16日 ロイター] – 中国で最も長い歴史を持つ国内最大の貿易商談会「広州交易会」が15日から初めてオンラインで開催されている。
広州交易会は年に2回、広州で開催されているが、今年は新型コロナウイルスの流行に伴う渡航制限で通常通りの開催を断念。2万5000社以上の出展企業が24時間生中継される10カ所の放送室から商品を紹介する。
主催者によると、前回、昨年10月に開催した広州交易会には214カ国から18万6015人のバイヤーが参加。総額2071億元(292億ドル)の輸出契約がまとまった。
今年春の広州交易会は、当初4月に予定されていたが、延期となり、今週15日に開幕した。10日間にわたって開催される。
会期中は、中国のインターネット大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)が、クラウド・サポートを提供し、出展者とバイヤーがリアルタイムでメッセージを交換できる。
ただ一部の出展者はシステムトラブルを報告。初日はバイヤーも少なかったと話している。
手の除菌用ローションを販売する業者は、1カ月かけて準備したのに初日は自社のチャットルームに4人しか入らなかったと嘆いた。
不満の声は一部のバイヤーからも出ている。定期的に広州交易会に参加している英国の工具販売業者は、どこで何が行われているかよく分からず、商談をしたいメーカーの多くとリアルタイムで情報交換ができなかったという。
ただ、ある消毒剤メーカーの担当者は、初日は低調だったが、各国のバイヤーと商談をするため、毎晩11時までネット中継を続けると話している。