中国でここ数年激化の一途をたどってきたカフェチェーンの競争。主なプレーヤーは、米系の「スターバックス」と、国内系の「ラッキンコーヒー(瑞幸)」と「コッティ(庫迪)」の3者だ。
このうち、2022年10月に開業したコッティは、「コーヒー1杯9.9元(約200円)」という安さを掲げ、積極的な店舗拡大策を展開していった。
これに対し、ラッキンコーヒーも9.9元で対抗し、今年8月には北京に2万店舗目を開業。店舗数では他社を大きくリードしている。
劣勢に立たされているのがスターバックスだ。店舗数は現在7000店舗を超えているものの、24年4~6月期の既存店売上高は対前期比14%減と大きく落ち込んでいる。同社は快適な雰囲気の店内でゆっくりコーヒーを楽しむという「サードプレイス戦略」に基づき、価格競争から距離を置く一方、ライブコマースなどでは実質半額近くになるクーポンの販売を開始。それがブランド価値の低下を招いたとの指摘もある。
超小型の「店中店」が戦略的フォーマットに
一方、台風の目となっているのがコッティで、次なる仕掛けもスタートしている。「9.9元コーヒー」の販売を26年いっぱいまで続け、さらに店舗数は年内8000店舗、3年以内に5万店舗に拡大すると宣言したのだ。一見、あまりに無謀な計画で実現は難しいように思われるが、蓋を開けてみると、かなり練られた戦略であることが明らかになってきた。
目標達成のカギとなるのが、
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