[シンガポール 10日 ロイター] – 10日に公表された業界リポートによると、東南アジアのインターネット経済は2030年までに1兆ドルに達する見通しだ。ネット通販やオンライン食品デリバリーの利用が拡大していることが背景。
リポートは米アルファベット傘下グーグル、シンガポール政府系投資会社テマセク・ホールディングス、コンサルタント会社のベインがまとめた。インドネシア、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、フィリピンが対象。
それによると東南アジアのネット利用者は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)発生以降に6000万人増え、4億4000万人に達している。
同地域では、若年人口の多さやスマートフォンの急速な普及、都市化、中間層の急成長などによりインターネット市場が急拡大している。
域内ネット業界の総取引額(GMV)は2021年末までに1740億ドル、25年までに3600億ドルに増え、30年までに1兆ドルに達する見込み。
21年は調査対象国全てで伸び率が2桁となり、人口が最多のインドネシアだけで700億ドルと全体の40%を占めるという。フィリピンは93%増の170億ドル。
電子商取引のGMVは21年末までに1200億ドルと倍近くに増加し、25年までには2340億ドルに達する見通し。