仏オーシャン、台湾子会社RTマートの株式売却、アジアから完全撤退

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仏オーシャンリテールのロゴ
オーシャンリテールは2019年にベトナム、20年に中国本土からも徹底した

 フランス小売業大手オーシャンリテールは、台湾子会社RTマート(大潤発)の株式を売却することを決めた。同社は2019年にベトナムから撤退、20年10月には傘下のサンアート・リテール・グループの株式をアリババグループに売却して中国本土からも撤退しており、今回の株式売却でアジアから完全に撤退することになる。

 オーシャンは、RTマートの株式64.83%を現地スーパー大手のPXマート(全聯福利中心)に売却する。売却額は非公表。台湾当局の承認を経て、22年半ばにも売却手続きを完了する予定だ。

 PXマートは、台湾小売業大手のルンテックスグループ(潤泰集団)が保有するRTマートの株式も譲り受け、RTマートの株式の95.97%を取得する。PXマートは台湾最大手の食品スーパーで、1009店舗を展開。売上高は約37億ユーロ(約4800億円)となっている。

 RTマートは台湾でハイパーマーケットやコンビニエンスストアなどを展開、20年度の売上高は8億500万ユーロ(約1050億円)だった。台湾のハイパーマーケットでは、仏カルフールの現地企業に次いで第2位に付けている。

 カルフールは、20年12月に香港のデイリーファームから台湾の食品スーパー、ウェルカム(頂好)を買収し、224店舗を取得したが、台湾のほかポーランド、イタリア、アルゼンチンからの徹底を検討していると報道されている。

記事執筆者

ダイヤモンド・リテイルメディア デジタル推進室 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

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