米ダラーツリー、1ドル超の品揃えを拡充、物流費高騰などに対応

ダイヤモンド・リテイルメディア デジタル推進室
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米ダラーツリーの外観
3ドル、5ドルの商品も販売する「ダラーツリープラス」を、2025年1月期までに5000店舗以上に増やす

 米ダラーストア(1ドルショップ)大手のダラーツリーは、価格が1ドルを超える商品の品揃えを増やす。物流費の高騰に対応するとともに、品揃えの幅を広げることで集客力の強化につなげる。

 競合するダラーゼネラルやファイブビローなどが1ドルを超える商品を販売する中で、ダラーツリーは基本的に1ドル均一を維持してきたが、物流費や原材料費の上昇が収益を圧迫していた。近年は冷凍・冷蔵ケースを増やすなど食品の販売を強化しており、価格帯が広がることで食品の品揃えも拡充されそうだ。

 ダラーツリーでは、1ドル、3ドル、5ドルの3つの価格帯の商品を取り扱う「ダラーツリープラス」の展開を始めているが、同業態が好調なことから2022年1月期で500店舗、23年1月に1500店舗、25年1月期までに5000店舗以上に増やす計画だ。ダラーツリーの標準店舗でも1ドルを超える商品の取り扱いを始める。

 同社は、15年7月に同業のファミリーダラーを85億ドル(約9350億円)で買収したが、ファミリーダラーは1〜2ドルの商品を取り扱っている。最近では、ダラーツリーとファミリーダラーを一体化した新業態「コンボストア」の展開を始めており、同業態では1.25ドルや1.5ドルの商品も販売している。現在105店舗のコンボストアについては、23年1月期に既存店からの転換を含めて400店舗を開設する計画だ。

 ダラーツリーの店舗数は7月末時点で1万5865店舗。21年2〜7月期の業績は、売上高が前年同期比2.1%増の128億2290万ドル、営業利益は24.5%増の9億2210万ドル、純利益は29.0%増の6億5690万ドルと増収増益だった。新型コロナ感染症の影響による巣ごもり需要の拡大で前年同期に売り上げが大きく伸びた反動で、既存店売上高は0.2%の微減だった。

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