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20年の米オーガニック製品市場は12.4%増、600億ドルを超える

スーパーの売り場
オーガニック市場が拡大する背景には、体や地球環境にやさしいという消費者意識の広がりだけでなく、新型コロナウイルスの影響で内食需要が急増したことも大きい。  chee gin tan/i-stock

 米国オーガニック・トレード協会(OTA)が発表した「2021 オーガニック業界調査(Organic Industry Survey)」によると、2020年の米国におけるオーガニック(有機)製品の売上高は、前年比12.4%増の619億ドル(約6兆8000億円)となり、初めて600億ドルを超えた。

 オーガニック製品の売り上げが2ケタの伸びとなったのは、15年(11.3%増)以来5年ぶり。オーガニック製品の市場が拡大する背景には、体にも地球環境にもやさしいという消費者意識の広がりが背景にあるが、20年は新型コロナウイルスの影響で内食需要が急増したことも大きい。

 オーガニック製品のうち、オーガニック食品の売上高は12.8%増の564億ドルだった。19年の4.6%増に比べて、伸び率が急伸した。OTAによると、20年の食品小売市場全体のうち約6%が、オーガニック認証を受けた商品だった。

 オーガニック食品をカテゴリー別に見ると、青果が約11%増の182億ドル。これに冷凍、缶詰、乾燥の青果を含めると204億ドルとなり、青果市場全体の15%強をオーガニックの野菜・果物が占めることになる。

 このほか、オーガニック調味料が24億ドル、オーガニックの精肉・鮮魚が17億ドルと市場規模は小さいものの、伸び率はそれぞれ31%増、約25%増と高かった。

 一方、衣料品や寝具、日用品、スキンケア製品などオーガニックの非食品の売上高は8.5%増の54億ドルで、伸び率は19年の9.2%増を下回った。新型コロナで衣料品の売れ行きが悪かったことが要因。衛生用品を中心に家庭用品は20%増と好調だった。