ついにヨーロッパ本格進出!21年7月、丸亀製麺がロンドン・リバプールストリートに出店 コロナ禍でめぐってきたチャンスとは

若狭 靖代(ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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コロナ禍で活躍した360度カメラ

トリドールホールディングス海外事業本部 FC開拓部部長 菅聡氏(左)、同社執行役員 海外事業本部本部長 杉山孝史氏(右)

 コロナ禍が完全に沈静化したとは言えない状況でオープンを迎えるロンドン1号店では、スタッフ教育の面でも工夫を凝らした。丸亀製麺では、海外でも日本と同じように、「お客の目の前でうどんを茹でて、できたてを提供する」という体験価値を重視している。丸亀製麺ならではの独特のライブ感を提供するためには、スタッフ側がそれを十分体験していなければならないが、ロンドン1号店ではコロナ禍でのオープンとなるため渡航が難しく、通常海外出店の際に行っている現地のスタッフによる国内店舗の視察が叶わなかった。

 これを解決するため、お客やスタッフの目線の高さに取り付けた360度カメラで国内の丸亀製麺の店舗を撮影してロンドンへ送り、現地ではVRヘッドセットを用いて擬似体験をしてもらう、という方法をとったという。現地スタッフの反応は、「臨場感を感じられる」「キッチンとお客が想像以上に近いことが分かり驚いた」など肯定的なものが多く、今後他の地域への出店でも活用していく考えだ。

 菅氏は、「ロンドン出店が、ヨーロッパで広くうどんと丸亀製麺が定着する足掛かりになれば。ハンバーガーやフィッシュ&チップスにも引けを取らない普段のメニューの一つとして、親しまれる店づくりを心がけたい」と意気込みを語った。

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