[ストックホルム 8日 ロイター] – スウェーデンのファストファッション大手H&Mは8日、ミャンマー国軍当局が抗議デモを武力で弾圧し、死者が出ている事態に懸念を示すとともに、同国への発注を見合わせていると発表した。
H&Mのウェブサイトによると、同社は7年前からミャンマー企業に業務を発注しており、同国における直接のサプライヤーは45社ほどに上る。
同社のミャンマー担当マネジャー、Serkan Tanka氏は電子メールで、ミャンマーとの長期的な関係を踏まえて直ちに行動を取ることは控えるとした上で、「現時点ではサプライヤーへの新規発注を中止している」と説明。製造やインフラ、原材料の輸入や完成品の輸送といった点で実務上の困難が生じ、先が読めなくなっているとした。
Tanka氏によると、H&Mはミャンマー情勢を非常に懸念し、国連機関や外交筋、人権専門家などと協議中。これらを踏まえて今後の方針を決めていく構えだ。
国連によると、ミャンマーでは国軍のクーデターへの抗議活動に対する武力弾圧により、これまでに50人以上が死亡した。