米クローガー、店頭出荷型ECでも英オカドと提携、ピッキング作業を効率化

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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クローガーのEC専用物流倉庫「CFC」
通算で10カ所目となるEC専用物流倉庫「CFC」の建設も決まった

 米スーパーマーケット最大手のクローガーは、英オカドグループとの提携を店頭出荷型のEC(インターネット通販)にも広げる。2021年からオカドのソフトウェアを使って、ECで受注した商品の店頭でのピッキング作業を効率化する。

 クローガーは2018年5月にオカドと資本業務提携し、オカドが提供するEC物流システムを米国内で独占的に使用する権利を得た。オカドと英小売業大手のマークス&スペンサーとの合弁会社、オカドリテールは倉庫出荷型のネットスーパー事業を展開しており、同社と同じEC専用の大規模自動倉庫をクローガーは米国各地で建設中だ。

 一方、現地点でクローガーが展開しているEC事業は受注した商品を店頭在庫からピッキングして、店舗や駐車場で利用者に引き渡すか、自宅まで配送する店頭出荷型。新型コロナウイルス感染症の影響で、同社の20年度第2四半期のEC売上高は前年同期比127%増となるなど受注が急増しており、ピッキング作業を効率化して受注能力を強化することが急務となっている。

 クローガーによれば、オカドのソフトウェアを活用することで、ピッキング作業の担当者は店頭在庫の陳列場所を見つけやすくなり、また、複数の受注を同時に処理することができるようになる。生産性向上によって、EC事業の利益率を高めることも期待できる。

 また、クローガーはオカドのシステムを利用したカスタマーフルフィルメントセンター(CFC)と呼ぶEC専用自動倉庫を米南部にも建設することを明らかにした。具体的な設置場所や着工時期は近日中に公表するとしているが、これで計10カ所のCFCの建設が決まったことになる。同社は、米国内に計20カ所のCFCを建設する方針。21年初頭には、同社の本部に近いオハイオ州モンローとフロリダ州グローブランドでCFCを稼働させ、倉庫出荷型EC事業をスタートさせる予定だ。

 オカドは傘下のオカドソリューションズを通じて、ロボットやAIを活用した自動倉庫システムや配送ルート最適化システム、受注用アプリなどを「オカド・スマート・プラットフォーム」(OSP)として各国の大手小売業に外販している。

 OSPを利用した倉庫出荷型ECは、フランスのカジノが20年3月から、カナダのソビーズが4月からスタートさせている。日本ではイオンがオカドソリューションズと独占パートナーシップ契約を結んでおり、千葉市内にCFCを建設、23年から本格稼働させる計画だ。

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