米調理宅配サービス最大手のドアダッシュ(DoorDash)は、オンラインコンビニエンスストア「ダッシュマート(DashMart)」の運営を始めた。通常の料理宅配は、スマートフォンアプリなどで注文を受けた商品をドアダッシュの配達員が提携先の飲食店で受け取ってから利用者に届けるが、ダッシュマートでは自社で在庫を持ち、注文を受けてから最短30分で配達する。
ダッシュマートは8月5日、シカゴやミネアポリス、シンシナティ、ダラスなど8都市でスタートした。今後数カ月でサンディエゴ、ボルチモア、デンバーなどに広げ、全米レベルでの展開を図る。
取り扱い商品は、食品や日用品、医薬品など2000品目ほど。サービスを展開する各都市の地元飲食店や食品専門店がつくる調味料・ソース、ベーカリー、スイーツなども販売する。
仕入れはドアダッシュが行い、各地に設置する小規模な配送センターで在庫を保管する。同社は新型コロナウイルスの感染拡大以降、料理以外の宅配を増やしており、4月以降にコンビニ大手の7-イレブンや中堅コンビニのワワ(Wawa)、ドラッグストア大手のCVS、ウォルグリーンなどと相次いで提携した。ダッシュマートで販売する商品の主な仕入れ先は、こうした小売チェーンになるものとみられる。
調査会社のセカンドメジャーによると、米調理宅配サービスにおける6月の市場シェアは、ドアダッシュが45%でトップ。競合するウーバー・イーツを傘下に持つ米ウーバー・テクノロジーズは、料理宅配のポストメイツを買収することを発表している。