米アマゾン・ドットコムは7月14日、米国の5都市に20カ所の従業員向けクリニックを開設すると発表した。福利厚生を充実させることで従業員の採用強化や定着率の向上につなげる。
医療サービスのクロスオーバーヘルス(Crossover Health)が運営する「ネイバーフッド・ヘルス・センター」を各地の配送センターの近隣に設ける。新型コロナウイルスの感染拡大に伴ってEC(インターネット通販)の利用が増加する中、配送センターの従業員の間では感染への不安が広がっており、クリニックの設置でこうした不安を解消する狙いもある。
ネイバーフッド・ヘルス・センターの第1号は、テキサス州のダラス・フォートワース地域に設置する。今後、数ヵ月でアリゾナ州フェニックス、ケンタッキー州ルイビルなど5都市、20カ所に広げる。従業員の利用状況などを検証しながら、他の都市でも設置を増やしていく方針だ。
ネイバーフッド・ヘルス・センターは、時間給社員を含めてフルタイムで働く全従業員とその家族が利用できる。プライマリ・ケア医師が常駐しており、専門医を受診する前の初期診療や健康診断などを受けることができる。
アマゾンでは、米国内の全フルタイム従業員が加入できる健康保険、歯科保険、視力矯正保険の団体保険プランを提供している。