[ロンドン 9日 ロイター] – 英小売協会(BRC)が9日発表した5月の小売売上高は前年同月比5.9%減少した。店舗の大半が閉鎖されて過去最大の落ち込みが記録された4月の19.1%からは減少幅が縮小した。
新型コロナウイルス感染拡大抑制のため実施されていた規制が一部緩和されたことと、オンラインでの買い物が増加したことが背景とみられている。
ただ、1995年の統計開始以来2番目の減少幅となったほか、5月としては例年より低迷しているという。
BRCのヘレン・ディキンソン最高責任者は、「消費者信頼感の低迷と社会的距離(ソーシャルディスタンス)で売り上げが抑制される公算が大きい」と述べた。
英銀バークレイズ傘下のバークレイカードが発表した5月の消費支出は前年同月比27.7%減と、過去最大の減少だった4月の36.5%からは小幅な減少となった。
スーパーの売り上げの伸びは引き続き好調。先月再開した園芸店とホームセンターでの支出も改善し、前年比で3%減にとどまった。
4月に売上高が79%減少したレストランとカフェの売上高は5月には70%減。一部で持ち帰りや宅配サービスが拡大され始めている。