米ウォルマートは3月31日、新型コロナウイルスの感染が広がるのを防ぐため、従業員の検温を徹底することを明らかにした。全ての店舗と物流施設などの事業所に今後3週間以内に体温計を配布する。
職場に入る際に検温と簡単な問診を義務付け、体温がカ氏100度(セ氏約37.8度)以上の場合は、帰宅させる。平熱が3日以上続くまで自宅待機となる。事業所に体温計が行き渡るまでは、出勤前に自宅で検温するように促し、体調がすぐれない場合は出勤しないよう周知する。
米疾病予防管理センター(CDC)など公衆衛生の専門機関は、健康な人がマスクや手袋をする必要はないとしているが、ウォルマートでは希望する従業員にはマスクや手袋の装着を認める。備蓄していたマスクを今後1〜2週間で事業所に配布する。
ウォルマートでは3月10日、新型コロナの感染拡大を受けて、従業員に対する緊急支援策を発表。健康な従業員であっても出勤による感染に不安などがある場合、電話で申告すれば4月末まで通常の有給休暇制度を使って休暇を取得できるようにした。また、新型コロナに感染した従業員は、上限2週間の有給休暇を適用。2週間経っても勤務復帰が難しい場合は、26週間を上限に給与を保証する。この支援策はパートタイム従業員にも適用される。