米ウォルマートは3月25日、同社が運営する店舗に入居するテナントの4月の家賃を免除すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、経営難に直面しているテナント企業を支援する。
ウォルマートの大型店「スーパーセンター」や会員制倉庫店「サムズクラブ」には1万を超えるテナントスペースがあり、ヘアサロンやネイルサロン、眼鏡専門店、レストランのフランチャイズ加盟店、動物病院などが入居している。こうしたテナント企業の多くは零細経営で、新型コロナ感染拡大に伴う休業や営業時間の短縮で経営に深刻な影響を受けている。
4月以降も新型コロナの影響を見極めながら、引き続きテナント企業に対する経営支援を検討する。また、同社は店舗と物流センターで15万人を新規採用することを決めており、テナント企業を解雇された労働者を雇い入れる方針だ。
ウォルマートに商品を納入するサプライヤーに対しても支援を行う。1万8000社のサプライヤーのうち、3分の2以上が中小企業となっており、仕入れ代金の支払いサイトを短縮することで、これら中小サプライヤーの資金繰りを助ける。