米コストコ、宅配業者を10億ドルで買収、旧シアーズ子会社

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米会員制倉庫店最大手のコストコ・ホールセールは3月17日、宅配業者のイノベル・ソリューションズを10億ドル(約1070億円)で買収したと発表した。写真はロイター

 米会員制倉庫店最大手のコストコ・ホールセールは3月17日、宅配業者のイノベル・ソリューションズ(Innovel Solutions、旧シアーズ・ロジスティクス)を10億ドル(約1070億円)で買収したと発表した。

 イノベルはシアーズやKマートが販売する家具や大型家電、フィットネス器具などを宅配しており、他の小売業の配送も請け負っている。シアーズ・ホールディングスは2018年10月に連邦破産法11条(日本の民事再生法に当たる)を申請し経営破綻したが、投資会社ESLインベストメンツ傘下のトランスフォームコ(Transformco)が店舗資産などを引き取り、経営再建に取り組んでいる。

 コストコはトランスフォームコから現金10億ドルでイノベルを買収し、従業員約1500人の雇用も引き継ぐ。イノベルは米国で11の物流センターと約100ヵ所の小口配送センター(クロスドッキングセンター)を運営している。コストコによる買収後もシアーズとKマート、その他の小売業の配送業務は続ける。

 コストコは15年から家具や大型家電などの配送をイノベルに委託してきた。コストコのクレイグ・ジェリネックCEO(最高経営責任者)は、「今回の買収によって、大きくてかさばる商品のEC(インターネット通販)売り上げをより速いペースで拡大できるようになる」とコメントしている。

 コストコの19年9月〜20年2月期のEC売上高は前年同期比17.4%増となっており、特にクリスマス商戦を含む19年12月〜20年2月の第2四半期は28.4%増と好調だった。

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