米カジュアル衣料専門店大手のギャップは3月5日、同社のCEO(最高経営責任者)にオールドネイビー事業部門の社長兼CEOのソニア・シンガル氏が昇格すると発表した。就任は23日付け。
ギャップでは業績悪化に伴って前CEOのアート・ペック氏が2019年11月に退任、取締役会議長のロバート・フィッシャー氏が暫定CEOを務めていた。ペック氏はオールドネイビー事業の分離独立を検討していたが、同氏の退任後、ギャップは分離を検討することをやめると発表していた。
新CEOのシンガル氏は、フォードモーターや旧サン・マイクロシステムズなどを経て2004年、ギャップに入社。ヨーロッパ事業や国際事業などの責任者を務めた後、16年にオールドネイビー事業のトップに就任。北米での店舗数を1200店超に増やすと共に、インターネット通販を強化し、3年間で同事業の売上高を70億ドルから80億ドルに増加させた。シンガル氏はギャップCEO就任と同時に、取締役会のメンバーにも加わる。
また、シンガル氏のCEO就任に合わせて、2002年から社外取締役を務めるボビー・マーチン氏が執行役会長に就く。マーチン氏はウォルマートの国際部門の社長兼CEOや百貨店のディラーズの取締役を務めた経験があり、経営の執行面でシンガル氏をサポートする。