[北京 6日 ロイター] – 中国財政省は6日、国務院(内閣に相当)の決定として、米国産大豆および豚肉の一部について輸入関税を免除すると発表した。
財政省によると、輸入関税の免除は、個別企業の申請に基づき実施する。免税が適用される米国産大豆・豚肉の具体的な規模は示していない。
中国は2018年7月に米国産の大豆および豚肉に25%の関税を発動した。中国が米国企業に技術移転を強要し、知的財産権を侵害していると主張してトランプ政権が制裁関税を発動したことに対する報復措置だった。
米中両国は現在、通商協議の「第1段階の合意」に向けて交渉を続けている。相互に発動している関税の撤回は交渉の重要部分だ。
中国は豚コレラの流行によって深刻な豚肉不足に陥っており、輸入によって不足を解消しようと躍起になっている。
中国政府に通商協議について助言している関係筋は「この措置の目的は購入を増やして米国を安心させることだ」と述べた。また「前向きなシグナルと解釈すべきだ。両国が直面している多くの政治的な困難にもかかわらず、経済・貿易面での協力や貿易戦争の激化に歯止めをかけようとする動きは、双方にとって利益となる」と指摘した。
2018年以降、米国も一部の中国製品をすでに発動した関税の対象から除外する措置をとるなど、時折譲歩する動きを見せている。