米ウォルマートは9月12日、会員制食品宅配サービス「デリバリーアンリミテッド」を今秋から全米200都市に拡大すると発表した。年会費98ドルまたは月会費12.95ドルを払うと何度でも利用できる同サービスを全米規模に広げることで、EC(インターネット通販)事業の拡大を図る。
デリバリーアンリミテッドは、ECサイト「ウォルマート・ドット・コム」や専用アプリで生鮮食品を始めとする食品や日用品などを注文できるサービス。「パーソナルショッパー」と呼ばれる代行員が注文を受けた商品をウォルマートの店頭で選び、利用者の自宅に届ける。
ウォルマートは今年初め、テキサス州ヒューストン、フロリダ州のマイアミとタンパ、ユタ州ソルトレークシティーの4都市でデリバリーアンリミテッドを試験的に始めていた。今秋から200都市の1400店舗で同サービスに順次対応、年末までに1600店舗以上に広げ、人口ベースで全米の50%をカバーする。
通常の食品宅配サービス「グロサリーデリバリー」は、配達時間帯によって料金が異なり、1回の利用で平均10ドル前後の配達料がかかる。デリバリーアンリミテッドは利用回数に制限がないため、利用頻度が高いほど割安になる。
ウォルマートのEC事業ではこのほか、注文した商品を利用者が店舗で受け取る「グロサリーピックアップ」のサービスを行っており、約3000店舗が対応している。