[北京 31日 ロイター] – 中国国家統計局が発表した8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.5と、7月の49.7から低下した。景況拡大と悪化の分かれ目となる50を4カ月連続で割り込んだ。市場予想は49.7だった。米国による貿易圧力が増し国内経済が低迷を続ける中、景気が一段と減速していることが示された。
輸出受注は15カ月連続で悪化。ただ悪化のペースは鈍化し、輸出受注のサブ指数は47.2と、前月の46.9から改善した。
新規受注を示すサブ指数も50を割り込んだ。ここ1年間で相次いで打ち出された政府の景気対策にもかかわらず、内需は引き続き弱いことを示唆した。
ゴールドマン・サックスのアナリストはレポートで「関税引き上げを前に米国向け輸出を前倒した結果、貿易と全体的な経済活動は伸びたが、この効果は今後数カ月で弱まる可能性がある」と指摘した。
統計によると、大企業の経済活動は拡大したものの、中小企業は縮小したことが明らかになった。
雇用のサブ指数も46.9と、前月の47.1から低下した。
同時に発表された8月の非製造業PMIは53.8と、前月の53.7から小幅上昇した。上昇は5カ月ぶりとなる。しかし統計局の声明によると、不動産部門の活動は悪化した。