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米アマゾン、インドに世界最大のコーポレートキャンパス開設

アマゾンの物流倉庫(イメージ)
8月21日、米アマゾン・ドット・コムは、インド南部ハイデラバードに、同社として世界最大規模となるコーポレートキャンパスをオープンした。写真は昨年9月にバンガロールで撮影(2019年 ロイター/ABHISHEK N. CHINAPPA)

[ハイデラバード 21日 ロイター] – 米アマゾン・ドット・コムは21日、インド南部ハイデラバードに、同社として世界最大規模となるコーポレートキャンパスをオープンした。インドでの事業拡大に向けた取り組みの一環。

アマゾンは、約3万8400平方メートルを超える新キャンパスの新設に数十億ドルを投資。クラウドサービス事業のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)など幅広い部門が置かれ、インド国内で働く6万2000人の約3分の1に当たる1万5000人超の社員が勤務することになるという。

アマゾンは今年に入り、ニューヨーク市に予定していた第2本社の一部を新設する計画を断念。当面はニューヨークに代わる候補地探しを再開しない方針を示していた。

同社のインド部門トップ、アミット・アグラワル氏は、インドは電子商取引を促進し、中小企業のネット販売・輸出を支援するため規制を緩和すべきだとの考えを示した。

インド政府は今年初め、電子商取引の規制を改定。アマゾンやウォルマートが同国でネット販売を行うのに新たなハードルが設けられた。

アグラワル氏は「電子商取引は、同国の経済成長を大きく押し上げることが可能だ。ただ、インド国内で発展することが認められればの話だ」と述べた。

現在インド国内で約50万の販売業者と提携しており、2013年にインドの電子商取引部門を立ち上げてから20万の雇用を生み出したと説明。中小輸出業者への支援は10億ドルの輸出につながったとし、今後3年で輸出規模は50億ドルを超えるとの見方を示した。

ただ、国内の規制が事業の妨げになっていると指摘。業者が別の州で販売を行う場合、新たに税務登録を行う必要があり、そうした煩雑な手続きをわざわざ行う中小企業はさほどないと説明した。