店内調理も自動化へ 世界的な外食・小売企業が注目するAIロボットFlippyを独自取材 

2019/08/16 05:09
    ファイゲンバーム裕香
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    世界の食に特化したコンサルティング会社Baum +Whitemanが2019年に注目すべきトレンドを発表し、その1つにロボットによる業務自動化の増加をあげた。食品業界におけるロボット活用の最先端事例を紹介しよう。

    増え続けるロボットレストラン、カフェ

     アメリカの食品業界では、ロボットの活用が活況を呈している。サンフランシスコに現在3店舗ある「Cafe X」は、バリスタロボットが1時間あたり120杯ものドリンクを作ることができ、価格もエスプレッソが2.25ドル、ショートのカフェラテが2.95ドルと、他のカフェと比べると割安になっている。ラスベガスにあるバー、「Tipsy Robot (ほろ酔いロボットの意)」では、ロボット・バーテンダーが1杯12ドル〜16ドルするドリンクを1分から1分半で作り、1時間に120杯のドリンクを提供できる。導入されている2台のロボットがこなす仕事量は、8人の人間のバーテンダーに相当するという。

     去年9月にサンフランシスコにオープンしたロボットレストランの「Creator」、完全にロボットによって作られたハンバーガー店としては世界初だ。コンシェルジュ(これは人間)に従って、タブレット端末で好きなバーガースタイルを注文すると、ロボットの圧縮空気官がその日に焼かれたバンズを右側のエレベーターへと押し出す。その後、振動するナイフで半分に切られた後、ベルトコンベアーで下まで行き、トーストされてバターが塗られる。ソースはミリリットル単位で、スパイスはグラム単位で軽量され、自動でバンズにかけられる。ピクルスやトマト、玉ねぎ、チーズは、パンに乗せられる直前にスライスされる。更に、ロボットはホルモン不使用の牧草地で育てられた牛肉を、オーダーが入ってから挽く。レストランでは10ドル超えはするであろうクオリティのバーガーを6ドルで提供できるのは、ロボットを活用することで、人件費を節約できるからだ。創業者の1人Frehnは、「我々のビジネスモデルは、とてもシンプルだ。人々が好む本当に良いバーガーを、半額で売ること」と話す。(https://techcrunch.com/2018/06/21/creator-hamburger-robot/ より引用)

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