[7日 ロイター] – 米配車サービス大手リフトが7日発表した第2・四半期決算は72%の増収となった。利用者数が増加し、競合大手ウーバーとの価格競争が一段落したことが業績への追い風となった。
通年売上高見通しも上方修正。第3・四半期売上高見通しが市場予想を上回ったことも好感され、リフトの株価は引け後の時間外取引で一時約5%上昇。ウーバーも連れ高となり、3.8%上昇した。
第2・四半期の売上高は8億6730万ドルで、リフィニティブのまとめたアナリスト予想の8億0930万ドルを上回った。
利用者1人当たりの売上高は前年同期比22%増の39.77ドル。「アクティブユーザー」と見なされる利用者数は41%増の約2200万人に達した。
純損失は6億4420万ドルと、前年同期の1億7890万ドルから拡大。費用が倍増超の15億4000万ドルに膨らんだことが響いた。
1株当たりの赤字は2.23ドル。発行済み株式数が増加したことを受け、赤字は前年同期の8.48ドルから縮小した。市場予想は1.74ドルの赤字だった。
第3・四半期の売上高見通しは9億─9億1500万ドルで、市場予想の8億4090万ドルを上回った。
通年の売上高見通しは34億7000万─35億ドルと、従来の32億8000万─33億ドルから上方修正した。
ローガン・グリーン最高経営責任者(CEO)は、「プラスの勢いに乗っていることから、2019年の赤字はこれまでの予想よりも小幅となる見通し」とした。
同社はこれまで今年度は過去最大の赤字になると見込んでいたが、ブライアン・ロバーツ最高財務責任者(CFO)はアナリスト向け電話会議で、2018年度の赤字規模がピークだったようだと説明した。
ウェドブッシュのアナリスト、Ygal Arounian氏は、売上高予想の引き上げと今後の損失についての修正は喜ばしい兆しだと評価した。
ただ、リフトの株価は3月29日の新規株式公開(IPO)以降25%下落、時価総額は約50億ドル縮小した。投資家は配車サービス業界の収益性を引き続き疑問視している。