[北京 3日 ロイター] – 財新/マークイットが発表した6月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は52.0と前月の52.7から低下し、2月以来4カ月ぶりの低水準となった。新規輸出受注の落ち込みが背景で、米中貿易戦争の長期化が経済を圧迫していることが改めて示された。
PMIは50が景況拡大と悪化の分かれ目となる。
世界的な需要低迷や関税の影響で、新規輸出受注指数は9カ月ぶりに50を下回った。3歩荒め
国内の需要も反映した全体の新規受注指数は53.4と前月の52.9から上向いたものの、過去1年間に導入された一連の景気刺激策が内需を支えているとみられる。
企業信頼感は5月の10カ月ぶり低水準から幾分改善したが、多くの企業は米中関係の悪化が今後1年間の事業を圧迫するとの懸念を示している。
米中は先月末の首脳会談で、通商協議を再開することで合意、米国による新たな対中関税は見送られた。
しかし、これまでに双方が発動した関税は維持され、アナリストは年内に両国が恒久的な通商合意にこぎ着けるか疑問視している。
CEBMグループのマクロ経済分析責任者、Zhengsheng Zhong氏は「6月は全般的に中国経済への圧力が高まった」と指摘。「米中の対立が企業信頼感にかなり影響した。輸出への影響は短期的には完全に反映されていないが、より長期的な状況は楽観的ではなさそうだ」と語った。
また「経済成長の安定化に向けた今後の政府の政策は、新たなタイプのインフラ、消費、質の高い製造業に焦点を当てたものになる見通しだ」とした。
製造業とサービス部門を合わせた6月の総合PMIは50.6で、5月の51.5から低下した。