米ウォルマートは6月7日、同社のインターネット通販(EC)サイトやスマートフォン(スマホ)アプリで注文を受けた商品を、留守宅の屋内まで運ぶサービス「インホーム」デリバリーを始めると発表した。
ECの利用者は、自宅で商品が配達されるのを待つ必要がなくなる。商品はウォルマート店舗の売場からピックアップし、専門の配達員が届ける。生鮮食品や日配品は自宅やガレージにある冷蔵庫の中に収めてくれる。サービスは今年秋から、ミズーリ州カンザスシティー、ペンシルベニア州ピッツバーグ、フロリダ州ベロビーチの3都市で、約100万人の「ウォルマート・ドットコム」会員を対象にスタートする。
ウォルマート・ドットコムで商品を注文して、配送方法として「インホーム」を選択し、配送日を指定する。配達員は、スマホでドアの鍵を解錠できる技術を使って顧客の自宅に入る。配達員はウエアラブルカメラを装着しており、自宅に入ったり、冷蔵庫内に商品を納めたりする様子を顧客はスマホのアプリで確認できる。
ECで購入した商品を返品したい場合、自宅内に置いておくだけで、配達員が商品を引き取るサービスも今年中に始める予定だ。
ウォルマートは年内に、ECで購入した商品を店舗で受け取る「グロサリー・ピックアップ」を3100店舗に、自宅まで配達する「グロサリー・デリバリー」を1600店舗に拡大する計画だが、「インホーム」デリバリーを始めることでECの利便性をさらに高める。