[5日 ロイター] – 監査法人プライスウォーターハウスクーパース(PwC)は5日、米インターネット広告業界の市場規模が2023年までに1600億ドルに達するとの予測を発表した。アルファベット傘下のグーグルやフェイスブックが手掛けるモバイル動画などの急成長が見込まれるという。
PwCの調査によると、18年の市場規模は前年比3%増の1070億ドル。グーグルとフェイスブックの2社で約6割を占めた。グーグル傘下のユーチューブがオンライン動画を独占しているほか、フェイスブックは動画サービス「ウォッチ」を展開し、広告の選択肢を増やした。
また米通信大手AT&Tはメディア・広告企業への転換を図るため、タイム・ワーナーを850億ドルで買収したが、市場シェアは1桁にとどまった。
PwCのC.J.バンガ氏は、プラットフォームに新機能やある程度の新技術が必要なため、市場シェアの獲得は難しいと指摘。ただAT&Tなど通信大手のメリットは、自動運転車などの実現につながると期待される次世代通信規格「5G」通信網から恩恵を受けることだとした。
PwCによると、アマゾンは過去1年間で最も伸びたが、市場シェアはまだ1桁に過ぎない。
バンガ氏は、消費者がウェブサイト上で商品購入を検討する際に広告を表示させることができるため、アマゾンの広告は成長を加速させていると述べた。