米ウォルマートは5月14日、EC(インターネット通販)サイト「Walmart.com」で翌日配送サービスを始めると発表した。同社は2017年に最短2日後の配送サービスを始めたが、配送リードタイムをさらに短縮することで利便性を高める。
ウォルマートは食品と日用雑貨を即日配送する「グロサリー・デリバリー」のサービスを一部店舗で行っているが、今回始める翌日配送サービスはWalmart.comで購入する衣料品や住居関連商品など非食品が対象。家電製品や玩具、おむつ、洗剤など約22万アイテムが対象となる。注文金額が35ドル以上で配送料は無料となる。
翌日配送はアリゾナ州フェニックスとラスベガスで始め、数日以内にカリフォルニア州南部にも広げる。その後、対象地域を順次拡大し、年内には人口ベースで全米の75%をカバーする。
ライバルのアマゾンでは、4月25日の四半期決算発表時にCFO(最高財務責任者)のブライアン・オルサフスキー氏が電話会議で、アマゾン・プライム会員への配送リードタイムを現状の2日後から翌日に短縮することを明らかにした。米国でのアマゾン・プライムの会費は年間119ドル(または月間12.99ドル)だが、Walmart.comで翌日配送を利用するのに会費は必要ない。
ウォルマートは年内にグロサリー・デリバリーの実施店舗を1600店舗、ECサイトで注文した商品を店頭で受け取る「グロサリー・ピックアップ」の実施店舗を3100店舗に増やす計画で、翌日配送サービスで合わせてアマゾンとの差異化を図る。