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中国SM大手の永輝超市が「新小売」型SMから撤退、注目集まる新たな戦略とは

盒馬鮮生の店内
盒馬鮮生の店内。ピックアップ作業の効率を優先した設計になっている(筆者撮影)

 21年4月、中国の食品スーパー(SM)大手の永輝超市(Yonghui Superstores)が、OMO(オンラインとオフラインの融合)を志向する、いわゆる「新小売」型のSM事業から完全撤退した。新小売S Mの先駆者である、アリババ(Alibaba)の「盒馬鮮生(Hema Fresh)」に勝つことができなかったのだ。

 永輝超市は、2001年創業のSMチェーンで、それまで中国の食品小売市場をリードしていた仏カルフール(Carrefour)や米ウォルマート(Walmart)といった外資系の郊外型大型店に対抗して、「都市部立地の中型店」「生鮮食品特化」という戦略で1000店舗超を出店。前出の外資系2社の中国国内の売上も上回り、「中国のSMの雄」となった。しかし、17年から盒馬鮮生に対抗して展開した新小売SM「超級物種」の出店は80店舗にとどまり、黒字化することができなかった。

店舗への集客を重視した戦略が裏目に

 新小売SMは店内販売、宅配、イートインという3つの要素を取り入れたものだが、盒馬鮮生は宅配に軸足を置いた。近隣3㎞圏内への30分配送を売りにした結果、現在1店舗あたりの売上の60%以上がスマホからの宅配注文になっている。

 一方、超級物種はイートインに軸足を置き、

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