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ユーロ圏総合PMI、12月は3月以来の低水準 感染拡大が打撃

ギリシャ中部ラリッサのアルミ工場
IHSマークイットが5日発表した12月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は53.3で、11月の55.4から低下し3月以来の低水準となった。写真はギリシャ中部ラリッサのアルミ工場で昨年7月撮影(2022年 ロイター/Alexandros Avramidis)

[ロンドン 5日 ロイター] – IHSマークイットが5日発表した12月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は53.3で、11月の55.4から低下し3月以来の低水準となった。速報値の53.4からもわずかに下方修正された。

新型コロナウイルスの感染再拡大がサービス業に打撃を与えた。感染防止のための規制が強化されれば景況感がさらに悪化する可能性がある。

IHSマークイットのシニアエコノミスト、ジョー・ヘイズ氏は「11月の生産拡大は残念ながら一時的なものだった。オミクロン株の拡大は特にサービス業に大きな影響を与え、顧客は再び慎重になった。行動規制が強化される可能性が高くなり、ユーロ圏経済のリスクは明らかに高まっている」と述べた。

サービス部門PMIは55.9から53.1に低下。速報値の53.3からも下方修正され5月以来の低水準となった。雇用指数は55.4から53.6に低下した。

3日発表の製造業PMI改定値は速報値と同じ58.0で、供給制約緩和の兆しも見られたが、総合PMIの投入価格指数は74.1と、11月の76.0からは低下したがなお高い水準となった。産出価格指数も同様に低下したが高止まりした。

「インフレについて明るい材料は乏しい。価格圧力は若干緩和したものの依然強く、投入コストも産出コストも上昇ペースは過去2番目の高水準だった」とヘイズ氏は指摘した。