オークワ
複数フォーマットの新規出店に注力も
売上原価と販管費の増加が響き大幅な営業減益
25年2月期は増収減益で、最終損益が23億円の赤字となった。営業収益は、客数と買上点数が計画を下回ったことで微増にとどまった。営業減益の要因は、人件費や水道光熱費など販管費と売上原価の増加だ。加えて、収益性の低下した営業店舗の簿価切下げおよび土地の含み損処理で減損損失を39億1800万円計上し、最終損益で赤字23億円となった形だ。
25年2月期の店舗戦略として4年ぶり30店舗目としてスーパーセンターフォーマット1店舗を含む3店舗を新規出店した。そのほかオークワ初のデリカ&ベーカリー専門店「ANDDELICA谷町店」、ギフト・酒専門店「あった小町 by Pare Marche」など専門店フォーマット2店舗を出店した。
商品戦略では、自社PBおよび「くらしモア」の食品内構成比が前年比で微増し27.3%となったが、計画値を下回った。マーケティング戦略ではお客様クラスタ分析やお客様・従業員アンケートを実施。25年2月期よりマーケティング担当を各部門に配置し、各種データ活用に向けた環境整備を行っている。IT戦略としてはAIを活用したレジの人員配置を行い、労働時間削減を実現した。
オークワは、24年3月に公表した中期経営計画の営業数値目標について、27年2月期では達成困難であると判断し、達成年度の見直しを決定した。26年2月期は固定客作りと再来店率の向上に注力する。新規会員10万人を目標としたオークワアプリの展開、子育て世代を取り込むための「こそだてクラブ」の会員特典の充実、広告掲載アイテムの見直しを行う。店舗戦略はスーパーセンター業態の再構築策として農産・日配を集客カテゴリーとし、価格訴求を強化、集客および買上点数アップにつなげる。さらに、2店舗の新規出店を計画。商品戦略はPBの食品内構成比40%を目標に拡販、基幹システムの更新やバックオフィス業務の集約など効率化も進める。これらの取り組みによって連結業績として大幅な利益回復を見込む。
代表取締役社長 : 大桑 弘嗣
売上高 | 売上高 総利益率 | 売上高 営業利益率 | 売上高 販管費率 | 売上高 経常利益率 | 売上高 当期純利益率 |
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247,378百万円 | 26.5% | 1.1% | 30.4% | 1.2% | 0.4% |
決算期:2024年2月 / 連結